今この時に至って「中国人船長釈放問題」が
突如提起された。
菅内閣時の此の問題への総括無くして野党の復活はないと玉木新党の前原さんが口にする。
何んとなく枝野新党への当て付けのようにも聞こえる。
はたまた忠告のようにも聞こえるがよく判らない。
若し元の立国両党が一緒になって此の問題を見事総括し活路が見出し得た暁には玉木新党も枝野新党へ合流しても構わぬという意味深長なるシグナルのようにも受け取れる。
今は亡き仙谷由人名官房長官から何かしら確証高き実録テープでも発見したのだろうか。
わたしは今以ってあの船長釈放の英断は仙谷官房長官が菅首相の内諾の下おのれの判断で意を決したものと信じている。
長官は古代中国の孔孟老壮の思想は元より佚斎樗山(いっさいちょざん)の「猫の妙術」をも愛読されていたに相違ない。
きっと老子道徳経の「谷神(こくしん)は死せず、此れを玄牝(げんぴん)と謂う」の何たるかを熟知されていたに決まっている。
古武術理論にも長けていられたのです。
四方八方から腰抜けの腰砕けと罵られようとも脆弱な弱腰へっぴり腰外交と揶揄されようともおのれの信念を決して曲げられることはなかった。
女々しいどころか実に雄々しかった。
遣られたら遣り返す男の論理を幾ら駆使しても埒が明かぬばかりか事態は益々エスカレートし終には相討ち共倒れ必至と読んだ。
先見の明に長けた素晴らしい政治家で在られたのです。
爾来、日中外交上に多少のさざ波はあったにしろ概して平穏に経過し習主席の来日要請直前まで漕ぎ着けたことは仙谷外交の成果と云えまいか。
前原さんも今は亡き此の長官の偉業を讃えてシャンシャンと手を叩けば如何なものでしょうか。
それともやはり産経新聞と結託して何かを企み憂さを晴らそうというのだろうか。