老いのひとこと

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あの1月10日前後のころのドタ雪も今や跡形もなく消えた。

わたしの馬替地内の菜園に積まれた小山のように残雪の塊りも奇麗に消えた。

何も知らない此のわたしは偉大なる太陽エネルギーの為せる業だと信じて疑うことがなかった。

ところが実はそうでない事実を知らされた。

或る知人の弁によれば其の間、近隣の住人がせっせと雪山を崩していられる様子を何度となく拝見したと云うのです。

わたしはハッとわれに返った。

知らなかった事とは言え此れは拙いことだと甚く良心の呵責に苛まれてしまった。

 

あの如何にも善良そうな馬替の班長さんの為せる業なのだ。

実はあの折手渡された紙封筒は礼金であった。

あの時は微妙に気持ちが揺らいでしまったがあれは最早頂戴出来ようはずがない。

こんな事もあろうかとそのまま手付かず残して置いた白封筒を携え馬替の班長さんに謝意を伝え出た。

3000円もの大金が入っていたのです。

善人には善意で太刀打ち致さねば勝負にはならないのです、分かり切ったことなのです。