2021-11-27 老いのひとこと 実に珍奇でミステリアスな場面に遭遇したものだ 何時ものコースを一巡し校門辺りに差し掛かると路肩に何かある。 よく見れば真新しいハイヒールではないか。 成人用の右足一足だけが履き捨てられているがそんなことは常識的には考えられない。 誰かに追跡されて脱ぎ棄てたにしても見通しの良い通学路で在り得ない。 もう一足がないか側溝を探すが見当たらない、横を流れる小河川に投げ込まれたとすればお巡りさんにお任せするしかない。 第一そんなに仰々しく騒ぎ立てるような事案でもなかろう。 それにしても不思議だ、気を回せば回すほど判らなくなる。 実に不可解だ。 車中から投げ捨てられたとすれば同乗者が助手席の窓を開けて為したことになる。 それにしても判らない。 馬鹿々々しいもう考えるのを止そう。 下手人らしき心当たりのある人物が探すために舞い戻るかも知れない。 傘の先に引っ掛けて花壇わきの目立つ箇所に置き換えて置いた。 その翌日にはなんの痕跡もなく消え失せていた。