老いのひとこと

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体内時計のネジの巻き忘れだろう今朝は少々寝過ごした。

慌てふためきながら飛び出し何んとか第一体操の途中から間に合った。

電柱横に自転車を止め公園入口の空間に身を置きオイッチニオッイチニとやっていると歩道を行く御仁がわたしに近寄りなにがしか語り掛ける。

何時ものように耳をそば立てながらよく聞けばどうもわたしの態度を咎められているようだ。

如何にも紳士然とした五十年配の御方とお見受けした。

言葉遣いも実にご丁寧で一見小学校の校長風に映る。

恰も田舎者の年寄りに注意を促すようにお説教を為さるのです。

此処は駐輪場ではありませんよ。

此処は歩行者が通行するところすよ、お分かりですよねとわたしを説諭し始めるのです。

確かに歩道に自転車を置くこと自体

咎められても仕方がないにしろ人通りの途絶えた早朝時にそれも数分間の猶予をも許さない慇懃無礼な態度は

此のわたくしの生き様とは相容れない異質な人間の仕業だと即座に断定しその人物を睨みつけ全面的に否定することに決めた。

穴の穴(けつ あな)の小さな偽善者よ、教師ぶって理屈を振り撒くな。

朝っぱらから不愉快だと一喝しようとしたがグッと抑えた。

不徳の致すところ出来の悪い年寄りに就きお許しをご勘弁願いますと吐き捨てて其の場を去った。