2022-06-05 老いのひとこと コロナが一服した所為か待ってましたと云わんばかりに各校下の社会体育大会が花盛りだ。 ついさっき歩み始めたよちよち幼児たちもたどたどしい足取りながらも懸命に飛び跳ね駈けずり回る。 「いいなあ」 「羨ましいなあ」 「良くやるねえ」 未来へ夢を託して 君たちも「より速く」 「より高く」 「より強く」羽ばたけよ。 生きて行くために 獲物を捕るために 外敵から身を守るために 本能的に原野を走り小川を飛び越えよ。 ところが人生の終焉期が近付けばもう走れない。 走ろうと思っても脚が引き攣る。 獲物を探し手に入れることは敵わない。 災難に出くわしても身を避け逃れることが敵わなくなってしまった。 おのれの力で生命を維持することが敵わなくなってしまった 此れ自然の摂理で在り哲理でもある。 従順に従い淘汰される日を静かに待つしかない。 幼児が笑い飛び跳ね静かな歓声が沸き起こる。 今日は運動会の日である。