老いのひとこと

わが一族にとうとうライダーが出現した。

孫娘がカワサキNINJYA400を颯爽と乗り回す。

先日の事、つい思い付いて革ジャン要らないかとメールいたせば彼女は飛んできた。

恐らくは流行りの品だと思い込んだのだろうが何んと押し込みの奥から出てきたのはカビだらけの半世紀むかしの品だった。

提供しようと口にしたものの幾ら何でも此れは拙いと観念した。

当惑した孫の顔を見て御免ゴメンと謝った。

家内の今は使わない合成皮革製も勧めたが遠慮がちに断って帰っていった。

済まないことをしたものだと頭を掻く。

 

台湾製の牛本革ジャンパーだが退職後は着用した覚えがなかった。

ほっかす前に家内は洗濯機に入れてみようと試みてみた。

新品同様ピカピカの革ジャンに仕上がったがまさか孫娘に勧めるわけにはゆかないことでしょう。

今年冬には半世紀ぶりに袖を通してみることにでもしようか。