2022-11-20 老いのひとこと 無断掲載 学卒後三か年寝食を共にした我が第二の故郷とも言うべき菊水の地が甚大なる被害を被った。 8・4豪雨の情報は迂闊にも知り得なかった。 小西清君より後聞するに与かったわけだ。 彼は膨大な記録写真を携えて通報して呉れたのです。 至る所で県道が寸断され激流が土石を抉り取った。 嘗てはセンナやなめこの秘蔵の宝庫へ通ずる堰堤が滅茶苦茶に壊されている。 往時我らが命名せし菊水平野も跡形もなく流失し無慈悲にも石ころ混じりの大礫巨礫がむき出しではないか。 小西清は身の危険を顧みず現地に入り生々しい惨状を手当たり次第にカメラに納めた。 カモシカや雌雉を至近距離でキャッチし山男ですら度肝を抜かれたと云うどす黒き不気味が大蛇には冷や汗ものだったとと笑う。 幸い人的被害はなく不幸中の幸いだったと云う。 何分にも今や無人の集落ゆえ復旧の目途は立たぬと嘆く。 解決の糸口すら見い出せない地球環境問題を殊の外嘆く。 蔭乍らも早急なる復旧の日が近からんことを偏に願うしかない。 平家落人の隠れ住みし後谷こと菊水町に末永き安泰あらんことを祈る。