老いのひとこと

恒例となった白山さんへの初詣を兼ねた左義長詣りへ参った。

混雑を避けて昼近くに遅らせたがそれが返ってアダ花だった。

おまけに裏口入場への道順を間違え本線に割り込んだ場所が愚かにも昆虫館の手前ではないか。

ぎっしり詰まった車列は前へ進もうとはしない。

シマッタと気付くがもう遅い、おのれを責める頭にくる。

頭に血が上る顔が火照る、血圧は200を突き破る。

生来の短気に拍車がかかる実に見苦しい。

穴の穴の小さな料簡狭き最低の人間が此処に居る。

少しく平静さをより戻したのは入場口が漸く視界に入ったからだった。

 

正月の飾り物と孫の習字を燃え盛る火中にくべた。

瞬時に灰燼と化し孫の書初めは天高く舞い上がり獅子吼のいただきを漂っている。

今しがたの荒れ狂いし気違い染みた我が煩悩も炎火にくべて燃え尽きた。

 

家内からは来年からは正月の虚礼を省いて近所の氏神様で済まそうとの提案、成る程此れ名案なり。

11時半から1時半までの家内とのドライブ、やあやあ気を揉んだのも精々三十分、もっと大らかに大様に生きねばなりませんね。