老いのひとこと

新装オープン後6か月にして始めて県立図書館へ参った。

狭苦しい本多町の館から見れば随分ハイカラな建物にビックリ驚いた。

余り文化的な素養を身に付けない者にはその威容さに圧倒された。

まるで古代ギリシャの円形劇場に足を踏み入れたかのような胸のときめきを覚える。

無数の書架が柔らかい電灯の下で輝き恰も不夜城の城内に紛れ込んだ錯覚に陥った。

30万冊の蔵書が目の前に迫り来てまさに圧巻、目が眩む。

藩政期の5代藩主綱紀公以来の長い伝統文化に培われた粋が今燦然と光り輝いている。

そこに住む県民として此の光景はとても誇らしくもある。