老いのひとこと

9日に義妹を見舞い10日に入院を見届けたのが最期になってしまった。

治療の甲斐なく彼女は14日の早朝に息を引き取った。

何ゆえ敢えておのれの死に場所を病院のベットだと見定めたのだろうか。

いやそうではない、間違いなく本人はいずれは治寮し無事自宅へ帰還する強い望みを医療機関に託したのだろう。

しかし其の望み敵わず儚く散り果ててしまった。

まさかとは思うが周囲に配慮し家族に迷惑を掛けまいとおのれを責めたとは考えたくもない。

若しや彼女が9日の段階でおのれの死期を予見していたのならば即座に入院を拒み住み慣れた自宅で終末期を迎える意思表示をしていた筈なのだ。

あの9日には入れ代わり立ち代わり在宅医や3人の看護師に介護士の方々が世話を為されていた。

彼女には確かなる在宅医療チームが取り巻いていたです。

ゆえに義妹には生きる望みが断ち切られさぞかし無念であったであろう。

ご冥福をお祈りいたします。