老いのひとこと

医者いらずのアロエ君、下手をすれば樹高数メートル、葉の長さが1メートルに及ぶ大成長を遂げるのだと聞くが我が家のアロエ君は至って矮小で生気がない。

それもその筈、何せ何年間も植え替えを試みた記憶がない。

誠にずぼらで大した無精者だ、みな狭い鉢植えの中で窒息寸前の根詰まり状態。

春の陽気に誘われて植え替えを決意した。

古い土を掻き集め天日干し、但し一戸建ち住宅は望みようがなく集合住宅に掻き集め我慢して貰った。

 

春の陽光、真夏の日光に秋の光線を大いに貪ってすくすく育っておくれ。

 

遠慮はいらぬぞ天高く巨大なる葉を茂らせよ。

 

実を申せば此の一冬、一日一葉をモットーにアロエを齧り噛み砕いた。

万能薬の効を信じ石踏み修行と併せてせっせと励んだ。

アロエ喰いは生活の一環となり無くてはならない存在となった。

自ずとアロエ君を労る気持ちが芽生えても不思議ではない。

 

よし、ひとつ畑で地植えの試験栽培を試みよう。

面白そうではないか。