老いぼれ剣士の夕雲考《100》

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夕雲流剣術書       小出切一雲 誌(26)
 
わが師夕雲とはどのような人物か
  
⑲【夕雲已に六十餘歳、古き弟子一千四百人もあり、予が廿八歳の時初て謁し口授を請て、三十四歳の時夕雲と眞實のしあひを三度付けて三度ながら相ぬけをして、眞面目と云ふ印可の巻物を請取る、】
口語訳
                  夕雲は既に六十歳を過ぎていて、古き弟子を含めればその数二千四五百人に及ぶほどであったという。
私が二十八歳の時初めてお目に掛かり、師より口傳 ( くでん )を授けられた三十三歳の時に、師夕雲と真実の試合を三度執り行なったが三度とも相抜けが成就したのであります。
その折、真面目 ( しんめんもく )という印可 ( いんか )の巻物つまり免許皆伝の ( しる )し状を師夕雲先生より受け取った訳なのです。