老いのひとこと

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新聞のチラシにボーリング教室の案内状が入ってたので応募してみれば見事に入門が許されました。


 好奇心に駆られて手当たり次第、それこそ何にでも手を出す嫌な奴なのです。


 ただ、球を転がすだけのボーリングなら誰しもいとも簡単できるのです。


 そのような我流の球投げではなく基本に忠実な正しい投球法をこの際手懐けてほしかったのです。


 今日は五回シリーズの初回目でテーマは「気楽に楽しもう!」とある。


 ところが、気楽に楽しめるはずのボーリングにものの見事に躓き跳ね飛ばされてしまったのです。


 先ず、投げるに際しては両脚揃えて立ち右足、左足、右足、左足の四歩の動きに対し球を持つ右手の動作は胸元の球をイチで肱のばし前方へニイでその球を振り子の作用で後方へ振る、そしてサンで球を投げるのです。


 つまり、脚の動きは明らかに四挙動です。


 ところが、右手の動きは明らかに三挙動なのです。


 此れが難しい、著しく難儀だ。


 手と足の動きがちぐはぐでバラバラになる。


 まったく様にならない、無様にもガーターばかりだ。


 勝手気ままな自己流で凝り固まったわたしは本当に打ちのめされてしまった。


 わたしはわが身に向って素直になれ、素直に体で受け入れろと云って聞かせたがどうしても駄目だった。


 頑なな融通の利かない偏屈者を恥じた。


 ただの一球たりとも気楽に楽しんで投げることが敵わなかった。


 とても気難しいボーリング教室の初日でした。