老いのひとこと


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麦わらは中が空洞でストローの様なので農作業上には大いに効果があるのだという。


土壌の通気性に作用し愛好者が多いらしい。


また、作物の株間に置けば雑草除けにも働くのだという。


鶏小屋のやっさんは三ツ屋野にいらっしゃる親戚筋に此の麦わらを届けるのだと其の足で白山麓鳥越村へ向けて車を走らす。


融雪が進み所どころまだら模様になった白山を直ぐそこに望みながら初夏の好天の真っ只中を軽トラは突き進む。


昼飯は蕎麦処「にわか工房」、いつ来ても美味い、さすが蕎麦の本場です。


やっさんが親類で所用の間、わたしは再び八幡社詣りを思い立ち石段を駆け上り参拝した。


先ずは孫の合格祈願と家族の安穏を御願いする。


社殿の裏に鎮座する巨岩を今一度つぶさに観察する。


崩壊を恐れて金網を設置せざるを得ないことはよく判るがやはり目障りで惜しい限りだ。


此の地の先人は敢えて巨岩巨石を背に氏神様を祭ったものだ。


恐らくは、自然の偉力を神と仰いだに違いない。


聞く処によれば此の集落は二度の大火と度重なる大雪崩の大災害に見舞われ今また巨岩崩壊の不安に怯えるのだと聞いた。


秘かに地震計まで設置したやに聞いたが何処を捜しても計器らしいものは見当たらなかった。


辺りは静寂に包まれ、もちろんのこと鳴動する気配すらなかった。