郷土史に造詣深い知友F氏から若松本泉寺へ誘われて本泉寺が二つあることを初めて知った。
いい歳抱えてお目出度き存在です。
高尾城にて政親を自刃へと追いやり此処加賀の地を100年間に渡り「百姓の持ちたる国」として存立させた其の立役者が蓮悟であり其の拠点が此の若松本泉寺に他ならない。
ところがその後真宗宗徒間の内紛で寺は焼失し今はその面影すら残されてはいない。
公園に整地されるが阿弥陀堂跡の標識すら一切何もなかった。
確かに要塞の地には違いないが政親が陣地高尾城を望むことは敵わなかった。
F氏の案内で嘗ての土塁の辺りに樹齢数百年に及ぶカエデの巨樹にお目に掛かれた。
「南無阿弥陀仏」の念仏の轟が地響きのように四方八方からわたしの周りを取り巻き襲い来るではないか。