身の締まった白身の此のお魚は塩を振って貯蔵した。
塩焼きと煮付けが待っている。
ところが肝で大失敗を仕出かし肝を潰してしまった。
ポン酢で生食の手もあったが此の際に保存食用にと肝の甘辛煮に切り替えて挑戦してみた。
水を控えて日本酒と料理酒に味醂、白砂糖と醤油、さらに生姜とニンニクに剣崎なんばを散りばめとろ火でゆっくり煮立てていた。
台所を無人にしたまま如何ほどの時間が経過したのでしょうか台所に立った家内から又いつもの素っ頓狂な大声が発せられた。
一献傾けながら好い気に浸っていた矢先に酔いが素っ飛んでしまったのです。
真っ黒焦げに乾せ上ってしまったではないか。
折角の貴重なるカワハギレバーを台無しにしてしまった大失策なのです。
返す返すも惜しいことをしてしまったものだ。
「みーさん」に申し訳ないことを仕出かしたものだ。