老いのひとこと

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日本と韓国との亀裂は安全保障面にまで進展し深刻な事態に直面してしまった。


 


徴用工問題に端を発した日韓関係は止まる所を知らぬ泥沼化の様相を呈する。


 


忌々しき事だが、当然日本人なら日本国政府の対応を是と致すべきで面と向かい非を唱えるは憚るべき禁句であって誰しも非国民呼ばわりはされたくはない。


そう云った複雑な絡みの中我が家に入る新聞奇妙な題材を一面トップに掲げた。


「朝鮮から石川・富山へ労務動員4400人超確認」とある。


当初は私企業の人集めを政府が認可する方式が1942年からは行政や警察が関与する官斡旋方式へと大きく変わっていったと云う。


 


 


ふと「額谷」の石切り場を思い付き其の新聞の活字を探すが「額谷」の文字はなかった。


泉野図書館にて詳細を知ろうと尋ねたらそれらしき資料に出くわした。


戦時中B29の爆撃を恐れて我が国の戦闘機工場は悉く地下トンネル工場に雲隠れしたという。


知らなかった、驚きました。


全国各地に散りばめられ地中奥深くに潜り込んでの戦闘機作りであった。


恐らくゼロ戦とて例外ではなかろう。


奇しくも其の地下トンネル工場の一つに「額谷」の地名を確と見付けた。


「額谷」には石切り場跡の洞窟があり藩政期には七輪や囲炉裏石として重宝されたが其の廃墟と化した洞窟に目を付けたのだ日本海軍であったらしいが直ぐに断念しその後三菱重工業が戦闘機エンジンの排気タービンや燃料噴射ポンプの製造工場として此の額谷の山中に幅6メートル高さ3、7メートル~6メートルのトンネルを網の目のように張り巡らせた。


軍事機密に付極秘のうちに恐らくは朝鮮人を徴用し昼夜を問わぬ突貫工事で掘りつづけたであろう。


一説によれば其の人数600人を超えたと云う。


其のトンネル工場は稼働することなく敗戦の日を迎えたのだと云う。


もちろん敗戦と同時に公的記録や資料は即刻焼却される運命にあった。


当然ながら其のトンネル工場も証拠隠滅の為爆破されたのでしょう。


 


「額谷」のトンネル工事に従事した朝鮮人労務者の氏名も人数も全ての記録が歴史のページから抹殺された。


それは忌々しき事ではなかろうか。


記録を抹消した罪は問われないのだろうか。


歴史をより戻すは術は不可能に近い。


しかし徴用の実態を知る小松製作所とか不二越とか日本カーバイトとか三菱重工業とかの戦時中の社史を紐解けば少なからず事実が明るみになろう。


其れを足掛かりに日韓事務レベルでの再折衝に期待するしかない。


打開の糸口を模索してほしい。


今日の朝刊の意義は其の切っ掛けを暗示したのではなかろうか。


そうだとすれば大したものだ。


間違いなく社会の公器と呼ばれるに値する快挙になる。


若しや日韓関係の修復に寄与いたすかも知れぬ記事であるならば大したものだ。

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