老いのひとこと

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今にも降り出しそうな曇り空、物憂い昼下がり、気晴らしに漕ぎ出す。


いつものマイコースを辿れば途中で買い物を思い付きCO・OP店で自転車を止めキーを尻ポケットへ納めようと致せば無いではないか。


いつもの愛用デジカメが無い。


入れた筈の在るべきデジカメが無い。


狼狽えました、我が身のヘマを攻めました。


凹凸箇所のバウンドで落としてしまった。


我が身の失態を再び攻めました。


直ちに今来た道を逆戻り、額四峠を一往復致せども在るべきものが無い。


 


或いはひょっとして助かる道が若し在るとすれば、他人様の善意に一耬の期待を寄せて交番に届けようと決意した。


本体はともかくメモリーカードには我が人生が濃縮している。


藁スベに縋り付く思いで派出所へとカーブしてから、否待てよ家に帰って確認しようと在るべき個所に目をやればちゃんと在ったではないか。


ほっとすると同時にお前さんは何と人騒がせな頓馬な年寄りなんだと自分をあざ笑い且つ嘆いた。