老いのひとこと

親子してボールをキャッチし合ったグローブを持ち帰らすことにした。

大阪にも広場は在ろう淀川河川敷があろう、思い切りよくキャッチボールをしたら好い、親子の絆を深め合うための願ってもないプレゼントと致しましょう。

 

思い返せばこれ等のグローブは新保本町に在住の頃、子ども会主催の町会別ソフトボール大会に備えて息子たちが用いた古ぼけたグローブなのだ。

当時、世話役の野村さんが實に熱心に指導為された、夏休みの最終日曜日を目指し炎天下のもと殆んど連日のよう汗まみれで練習に明け暮れされた。

野村さんは善き好人物で在られた、とてもお人好しでも在られ実に稀なる好漢で在られた。

息子たちは元より此のわたしも随分贔屓にして貰った、海釣りのプロ専用の本格的な深海用高級釣り竿と重々しい太鼓リールを無償で戴き今以って大切に保管する。

惜しいことに早世なされて仕舞われ衷心よりお悔やみ申す次第だ。

 

三男坊はまだ低学年であったが長男と次男は正選手に抜擢され試合に臨むが毎年のように初戦敗退する弱小チームであったことを思い出す。

 

 

廃棄寸前のグローブに有効活用の道が拓けて何よりではないか。

是非とも幾世代々まで末永く継承してほしいものだ。

 

キャッチャーミットを置いて行ったようだ。