2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

老いのひとこと

たまたま偶然にも三十四年振りの再会でした。 実に珍しいお方にお逢いしたのだが不本意にもわたしはそのお方のお名前を完璧に失念していました。 ところが、そのお方は紛れもなく此のわたしの名を完璧に記憶なされていたのです。 バツが悪いと云おうかとても…

老いぼれの夕雲考《122》

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(48) 人心を疎かにした者たちに対し一雲は実に辛辣なる目で人間観察をしている。 其処に何かが隠されているのだろうか。 人心を知らぬ人たちは畜生にも劣る 【然る所に、人は人にて形は畜生にはあらねども、人心を知らぬ人は…

老いのひとこと

唯一、校名を記す標柱が旧国道わきに悄然として立っていた。 あの白亜の殿堂は忽然と消え失せ荒れ果てた地表がむき出しのままではないか。 あなたたちには巌のように恰も厳父のように立ちはだかるあの学び舎が一切合財何もかも消え失せたのはありませんか。 …

老いのひとこと

弥生土器の野焼きのようすを再現するイベントが羽咋の「吉崎・次場 ( しば )遺跡」公園で執り行われた。 とても興味があったのだがその一部始終を見届けることは適いませんでした。 焼き上がった頃を見計らってその現場だけは見届けてきたのです。 教科書に…

老いのひとこと

烏滸がましい事ながら自信の作「蓋付き捻り水差し」が素焼きされてきた。 恐るおそる被せて見たがやはり蓋が合わなかった。 「合わぬ蓋あれば合う蓋あり」と云うけれど蓋はどこを捜しても此れ一つしかあろうはずがない。 「蓋の合わないカップル」には些か問…

老いのひとこと

実に他愛のない出来事です。 わたしの憩いの場であるふれあい体育館で今日も朝の一時を息うた。 何時ももったいない気持ちで至って恐縮しながら広いフロアを独り占めいたすのです。 今日は、そこへヨチヨチ歩きの幼子がひとり仲間入りなさった。 間を置かず…

老いのひとこと

老体にムチ打って武蔵が辻までペタルを漕いだ。 まさに常軌を逸する変事であり異常と云うしかない。 我ながら尋常ではないことに気付いてはいたがどうしてもわたしは自分の良心に従うまでです。 とにかくマイクを握りしめる岡田代表の前に群がる大群衆の中に…

新幹線の旅≪14≫

北陸新幹線が開通したので乗ってみようという気になっただけでも大したものだ。 元気なうち歩けるうちに実行するしかない、そんな気持ちに急かされた。 長野から東京そして鎌倉、三日間歩き徹した。 遊覧観光バスならば兎も角もっぱら移動はテクシーにしたの…

老いのひとこと

我が人生ままならず意に反して背戸の雑草は伸び放題だし部屋の中は散らかし放題で足の踏み場がない。 おまけに我が血中のヘモクロビンの濃度は下げ止まりと云おうか一定レベルで高止まり減糖作戦も中々ままならない。 孫たちも寄りつかず踏んだり蹴ったりだ…

老いのひとこと

無断掲載 一面の大見出しに「原発ゼロでも1.4兆円」とある。 電力9社の2014年度における維持費の総計であるらしい。 稼働しなくてもプラントの維持管理費や人件費などに莫大なお金が掛かる。 利益ゼロの電力各社には1.4兆円もの負担は大変なこと…

法定の事≪3≫

無断掲載 法定の事=八相発破その3 いつもお便りを届けて下さる東京の天さんから意外な応援歌が舞い込んだ。 さだまさしの「防人の詩」ではありませんか。 歌詞つき楽譜つき音曲つきのまさにさだまさしの肉声そのものではありませんか。 生まれつき世間知ら…

老いのひとこと

「獺祭」も知らないダサイ奴が此処にいる。 先日のこと、わたしには似つかわしくもない実に高貴で高尚なる趣味をお持ちの御宅を訪問した。 客間に案内されると其処には夥しい酒器の類いが壁面一杯に小奇麗に陳列されている。 中には人間国宝級の逸品が並びそ…

老いのひとこと

確証もなく憶測で物言うは怪しからんことに決まっている。 でも何となく不気味な足音がひしひしと迫りくるような不吉な予感がしてならない。 仮に泡沫のような異端分枝とか不満分子であれ稚拙で拙速な行ないをするならば其の事が当事者のみならずその子々孫…

老いのひとこと

無断掲載 15日に戦没者追悼式が執り行われました 御二人の御方が壇上より戦没者並びにその御遺族に向って御声を発せられました 御言葉の表現こそ違えどもほぼ同じようなことを訴えられました 音質だけでは判らぬ語彙の多さ少なさでも判らぬ発信者の心の底…

老いのひとこと

『セイタカアワダチソウを使った「すだれ」作り』なる小冊子が先日わたしの手もとに届けられた。 差出人は石川県立大学のビオトーク研究会の有志のお方でした。 七ページ立てにして手順を判り易く写真入りで解説してある。 おまけに可愛いサンプルまでが添え…

老いのひとこと

無断掲載 しがない戦後70年 疎開先の他人の家の御櫃の飯を鷲掴みにして貪った 誰も居ない教室に忍び込み他人の弁当を貪った 借間住まいの大家さんの台所の残飯をゴミ箱に顔を突っ込んで喰らった 別の日に我が御袋がそのゴミ箱を漁ってその日の夕餉に盛り付…

法定の事≪2≫

法定の事=八相発破その2 ⑨吽形にて左足右足と肩幅ほど前へ進み出る やおら右手木剣を水平にして前方に翳す ⑩―1打太刀は 左右の足前方に送り閉足立ちとなり同時に木剣に左手も添えて右斜の構えに変じ次いでやおら諸手上段となり更に左足前へ送り満を持す ⑩…

老いのひとこと

陶芸の世界に踏み入り門を敲いてもう既に一年と数か月が過ぎた。 とは言え、精緻なる芸の極みを盡す陶芸の世界ではなく、わたくしの場合は荒削りで粗野の域を出ない焼物の世界に留まっているに過ぎません。 思い返せば一番最初に手掛けたのが「たまつくり」…

法定の事

法定の事=その1 忘れぬうちに急ぎ書き置く我が忘備録なり。 法定の形を再開するにあたってその所作の手順を留め置く。 先ずは一本目八相発破 閉足帯刀姿勢にて相互の礼 ㋜木剣抜いて左手にて切先掴み峯をしごきつつ正眼に構える㋩ 開足刃を左に向けて持ち…

新幹線の旅≪13≫

土産屋さんが軒を並べる小町通りの物凄い雑踏を潜り抜けて清閑な鎌倉駅についた。 比べて見ても意味なきことだが我が金澤駅から見れば極めて清楚に映る。 そういえば、世界遺産登録漏れと重なり何処となく淋しげであった。 江ノ電にて長谷駅へ出向き長谷寺参…

老いのひとこと

温暖湿潤気候と云うよりもスコール直前の熱帯雨林のなかのようです。 高温だけならまだ良い多湿が加わるともうダメだ不快指数高騰し熱帯夜が襲い熱中症で倒れてしまう。 にも拘わらず此のわたくしは奇しくもエアコンの冷気に当たると不快感を催してしまう変…

老いのひとこと

大先生は時たま金沢弁丸出しで語られる。 先生はわたしに向かって「あんたハシカイ」と口走 ( ばし )られた。 実は、例の掻っ払い ( かっぱらい )同然の粘土のお話を先生に打ち明けて見たのです。 先生はすかさずあの四十万の竹藪の話なんけ、あれならわしも…

老いのひとこと

無断掲載 鶴来日曜会道場でご一緒するY氏とは稽古の先に 毎回その都度「剣道形」を打つことを慣わしとしている。 昇段審査を前に付け焼き刃のように執り行うものではない。 互いに真摯に奥義を極めんと真剣に取り組み励み合うのです。 先日、そのY氏から僅…

老いのひとこと

金曜は居合の日なのだが此の暑さのなかではやはり居合日和とはちょっと言い難い。 でも、むかしの人のことを思えば暑いの寒いのと言い訳がましい口実は禁句禁物とおのれに鞭打ち我が道場ふれあい体育館へ急ぎ赴いた。 広い館内は門戸すべて開放されるが空気…

老いのひとこと

さもしい乞食のような根性はなかなか治りそうも在りません。 行き付けの額四峠に広大な竹林がある。 5月の連休の頃には即売所もできよく賑わっていたのだがつい最近になってその一角にブルトーザーが入って地均しが始まったようです。 巨大な孟宗竹が根こそ…

老いのひとこと

前田利家は六尺に近い大男で歌舞伎者であったという。 馬上にて槍を持つあの金 ( きん )鯰 ( なまず )尾 ( お )兜 ( かぶと )の勇姿にはさぞかし堂々たる威圧感が漂ったことでありましょう。 殊更訳もなく此の金鯰尾の兜に挑戦してみた。 文鎮仕立ての玩具の…

老いのひとこと

家内と二人だけの侘び所帯に今降って湧いたように中学校の校区の問題がどうのこうのとえらく賑やかだ。 うちの町内のお子さんたちは高尾台中に通っていたのを行き成り額中に代えてしまうのだという。 すわ一大事と大騒ぎし反対署名を集めて市長さんに陳情す…

新幹線の旅≪12≫

どうしても起き上がれない 自動車道路沿いをそぞろ歩くうちに一キロ足らずで鶴岡八幡宮に至った。 大銀杏の大樹の在ったはずの石段に立って見てはしたなくもわたしは62年昔の修学旅行を思い出していた。 輝ける華の青春、高2の春ではあったがわたしは満身…

老いのひとこと

2日の日曜日はいつもの隣町会場へ出向いたがどうも様子がおかしい。 いつもの面々は見当たらず人数がまばらで閑散としている。 さらに、ラジオのボリューム小さく聞き取り辛い。 おまけに、いつもの体操メニューが違うのでみなさんの手足の挙動が皆ままなら…

老いのひとこと

国会中継を見ていて思った。 質問者がパネルを用いて質問事項を大写しにする。 視聴者に便宜を図る意味で決して無意味ではない。 先日のこと、民主の福山さんはNHKのカメラさんに向って、テレビをご覧の皆さん方にはっきり判読できるように精一杯アップし…