老いのひとこと

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しがない戦後70年


疎開先の他人の家の御櫃の飯を鷲掴みにして貪った


誰も居ない教室に忍び込み他人の弁当を貪った


借間住まいの大家さんの台所の残飯をゴミ箱に顔を突っ込んで喰らった


別の日に我が御袋がそのゴミ箱を漁ってその日の夕餉に盛り付け我らの空腹を満たしてくれた


宇都宮書店でマンガを万引きし補導されオヤジさんからこっ酷くビンタを喰らった


わたしの戦争はこんなものです


わたしは子どもだったので戦場に駆り立てられる事はなかったが毎日が飢餓との戦いでした


腹が減ったひもじい空腹感にわたしは勝てなかった負けたのです負け続けたのです


当時は戦争と貧困や飢餓との因果関係を考える学力もなかったし気力も関心も何もかもなかった


でも此の頃の罪業が思春期のわたしを蝕み神経衰弱に堕ち入り学業を放擲していった


わたしにとっては戦争の生キズはこんな形で無惨にも残った


やがて奇跡的に甦り生き返り飢餓からは脱却し腹一杯飯を食いたい一心で我武者羅に働いた


仕事を死守することにもがいた


田中角栄と云う政治家がいた


日本の国を大きく変えた


こんなわたしではあるが嫁さんが貰えた


3人の子宝に恵まれ孫にも囲まれた


 


わたしの戦後70年はあっとと云う間でした


いま気の強い腕白なお坊ちゃま宰相が我が国を牛耳っていらっしゃる


70年談話で安倍さんは二度と再び戦争の惨禍を繰り返してはならないと繰り返し語られた


眞實それを裏付ける政治行動を執ってほしいのです


長文の談話の中に美辞麗句が散りばめられたがわたしの心を揺り動かす感動の場はどこにもなかった


強行採決の絵と重なり合いただただ虚しい気に追いやられるだけであった


戦争は憎むべき忌まわしい行為です


二度と再びひもじい思いは金輪際御免です


 


今日の多くの新聞論調は此の言行不一致を指摘する


その通りだと思う


我が日本国は戦争を絶対しない世界一珍しい国として堂々と胸を張ればおればよい


そんな国に是非して頂きたい


憲法9条文化遺産に、わたしも賛同します。