2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

老いのひとこと㉔

「政鄰記」を著わした津田左近衛門正隣の弟に津田三左衛門というお方がいた。 此の三左衛門は柘植數馬家の分家柘植一平太信守家の養子になり名を柘植三左衛門と改められた。 平士350石の御馬廻で在られたが故あって次女を兄正隣家へ養女として出したとい…

老いのひとこと

校内暴力とか学級崩壊はもうむかし話になりました。 先生たちをセンコー呼ばわりして対教師への暴力沙汰が日常化したあの時代も遠くへ消え去った感がありました。 ところが其れがどうした塩梅か知らないが此処最近になってそれらしき現象が噴出し日ごとにす…

老いのひとこと㉓

無断掲載 此れは古文書のお勉強会で宛がわれた予習課題です。 幾度となく受講したが「政隣記」が教材として採用されたのは今回が初めてである。 少なからず感無量です。 原本の表紙の写しには「政鄰記」従元禄元年 到16年 斯波蕃とある。 「政鄰記」の著者…

老いのひとこと

画竜点睛を欠くという古のよき言葉があります。 手を抜いたわけではないが最後の一押しの余力を欠いた。 梢のてっ辺が刈り残され見苦しいったらありゃしない。 此れで済ませるわけにはいきゃしまい。 転落覚悟で意地を張る。 今流行りの自助努力を地で行った…

老いのひとこと

今日は全市一斉の秋のクリーンキャンペーンの日午前7時に召集が掛かり皆して町内のゴミを拾うという。 わたしはそれには遠慮させていただき10時頃より道路の草をむしり面目を保った。 それは幾ら齢を召したとて町内行事に協力しないという誹りから免れた…

老いのひとこと

古文書のお勉強会に二股を掛ける不埒なヤツがいた。 県立方式と玉川方式のお勉強会に二重に登録して受講する欲張り屋さんなのです。 此れは得策と云うより単なる気休めに過ぎなかろう。 県の図書館が主催する講座は今年で三度目となるが一向に上達の兆しがな…

老いのひとこと

昨日の好天とは打って変わり本日は肌寒い一日とかした。 どれどれ如何なものかと欄干に立てば矢張り今日も居ない。 そう云えば其処に渦巻く魚群の魚体は明らかにアユではない。 此の敏捷すぎる直線的動きは間違いなくハヤの群れだ。 二体の金魚はハヤの群れ…

老いのひとこと

現役時代はともかくリタイヤしてからは年ごとに出入りして呉れる庭師さんはいない。 折りをみて知り合いのお方に入って頂くが第一剪定に値する銘木なんてありゃしないし日当代とてバカにならない。 三余年放置した松の枝葉が伸びすぎていかにも見苦しい。 今…

老いのひとこと

また逢える日までさらば 14日は家内の誕生日であった。 何もプレゼントするべき品は持ち合わせない。 精々自分で動ける五体を提供すること以外手がなさそうだ。 日課とするわたしの行動が成立する最大の要因は食事の賄いは元より掃除洗濯ゴミ処理まで何か…

老いのひとこと

県の図書館で古文書のお勉強会があった。 室町幕府12代将軍足利義晴が能登の国の守護大名畠山左衛門佐の下へ差し出した内内のお手紙の下書きのような文書でした。 足利将軍家を補佐する三管領の一つ畠山家は足利一門の親類縁者のようなものでしょう。 大河…

老いのひとこと

千両茄子の糠漬けと四葉胡瓜の奈良漬けが食膳の友として味わいを提供して呉れました。 苦瓜ことゴーヤも随分と馴染んでくれました。 始末に困るほどよく獲れましたゴーヤ入りのお好み焼きは格別の味がした美味かった。 はゴーヤに覆い尽くされ収穫の機会を少…

老いのひとこと

今日は11日久しぶりに秋空が戻ってきた。 秋が喨喨と空に鳴り響いている。 先ずは朝方以来捜しに捜し回った愛用のデジカメがひょいとした箇所から家内が見つけてくれた。 幸先の良い吉事だ、何よりも安堵の胸を撫で下ろす。 1時間遅れの朝めしを掻き込み…

老いのひとこと

週に一度の鍛錬の場、何時ものようにお稽古を施して戴く。 面を外し防具を片付け形を打つ、お互いに打太刀仕太刀を入れ替わり打ち合う。 何分、有声は御法度で何時も気合を噛み殺す。 此の無声稽古では今以って気剣体一致の打突がおぼつかない。 闘志を剥き…

老いのひとこと

逢引するが如き切ない思いで欄干に立ち身投げするかの如く身を乗り出し川面を見詰める人あり。 安物のデジカメを取り出し待機する。 実は昨日も同じしぐさで目を皿にして高橋川の清流を見下ろした。 行きずりの見知らぬ人も興味深げに赤き物体を目で追ってい…

老いのひとこと

無断掲載 林一族の雄、林六郎光明が源平の合戦に際し木曽義仲に加勢し平家の維盛軍を追討した折に光明は義仲に林家伝来の黒漆の鞍を献上したのだという。 義仲はその鞍を白山比咩神社に奉納し戦勝祈願をしたという。 現に神社の宝物館には社宝として黒漆の牡…

老いのひとこと

周りを観ても 何処を向いてももう嫌になったもう幻滅だ いっその事 もう一度ビックバンが起こればいい 宇宙の仕組みが新しく変わればいい 太陽に一大異変を来たせばいい 一様に遍く太陽の光を浴びた人間どもに 恩恵と福音が降りそそげ 無知と謀略と欺瞞よ消…

老いのひとこと

体操を終え帰路に就く途中、裏通りの一角に鬼が出た。 異様な形相で般若のお面がこちらを凝視する。 今体操を終えたばかり何ら悪行を働いていない筈、なぜ鬼に咎められねばならぬのか。 さてはあの件がバレてしまったかと疑心暗鬼する此の有り様・・・ それ…

老いのひとこと

その翌日にも淡い期待を寄せて覗き込む。 魚の群れは少しばかり下流へと退いたが紅二点を確と確認した。 間違いなく居るではないか。 幼子のように胸が弾み震える手許も自ずと振るえる。 焦点が合わない画像が定まらず案の定レンズに納めることに失敗した。 …

老いのひとこと

いつものように欄干より川面を観察する。 ハヤの群れが見当たらずアユたちの魚群が忙しなく旋回する。 其のうねりの中に確かに赤き物体が動きまわるではないか。 ほぼ間違いなしにあの二体の金魚たちではありませんか。 アユたちの群れにたじろぐことなく互…

老いのひとこと

無知蒙昧の権化のような者がしゃしゃり出て物申すなんて見苦しい限りではないか。 艸骨(そうこつ)先生の書物から引っこ抜いた断片的知識を繋ぎ合わせて悦に入る其の浅はかさには目を被うばかりではないか。 平安から鎌倉時代に掛けて此処野々市から鶴来一帯…

老いのひとこと

無知無学をさらけ出してなんの意味があろう。 意味なんかあろうはずがない単なる恥さらしにすぎない。 野々市の近くに住みながら富樫一族の名はさることながら林を名乗る有力武士団が此の加賀の地に君臨していたとは露知らず何という間抜け野郎が居たものか…

老いのひとこと

前田家墓所クリーン大作戦に参加してきた。 例年は春の行事だが今年に限って秋10月に執り行われた。 恐らくご奉仕できるのも今回が最後と心むなしゅうして臨んだ。 例年のことながら延々と続く急峻なる階段の行き来はさすがに身に堪えるのです。 他人を意…

老いのひとこと

口元を緩めて明るく前向きにルンルン気分で居たいそう在りたい。 その備えの出来た立派な御方はあちこちに大勢いられましょう。 ところが此の気難しがりやのわたしには其の器量を決定的に欠く。 口数乏しく笑顔を知らない第一テレビが一向に面白くはない滅多…

老いのひとこと

無断掲載 「エデンの東」を観た。 不朽の名作は何時観ても新鮮だ。 愛と憎しみが織りなす人間模様を観た。 すれ違い行き違う親と子の、兄と弟の愛憎劇の展開を見せ付けられた。 清廉潔白にして品行方正な善人と心が捻じれてひん曲がった醜く汚らわしい悪人を…

老いのひとこと

お説教を説くのはあながちお寺のお坊さんだけではない。 神主さんが説いても何ら不思議でもなく不自然でもない。 今日は神主さんのお説教を聞いてきた。 藩主利常が白山比咩神社へ神事料を寄進したその書状のお勉強でした。 つまり、三代藩主前田利常が白山…

老いのひとこと

此処数日は水が濁ったり水かさが増して見極めることは難しかったが例の欄干より川面を観察すれば地アユやハヤの群れは少しく小さくなったように見受ける。 暫し目を凝らして赤き物体を捜せど見当たらない。 何せ色覚異常者ゆえ更に慎重に見据えればなんと真…

老いのひとこと

真夏の菜園から季節の移ろいの速いこと秋の風情が日ごと深まる。 胡瓜とトマトはとっくに終えゴーヤにオクラにピーマンも役目を果たした。 枝豆は長雨が祟り全滅し茄子だけが辛うじて生き延びる。 さア冬野菜の大根・キャベツ・白菜・ブロッコリーがお出まし…

老いのひとこと

むかし金石時代の仕事仲間であった若島さんから画報「近代100年史」全18巻を無償で頂戴した。 ネタ本として随分重宝させていただいたことを昨日のように思い出す。 昭和33年発行で定価が220円、戴いた当初から少々くたばってはいたが廃棄もせず後…

老いのひとこと

秋の紫陽花 富士の山を山岡鉄舟は「晴れてよし曇りてなおよし富士の山もとの姿は変わらざりけり」と詠んだという。 富士の山は絶好の晴天であれ曇りの日であれ最悪の荒天であれ夫々趣があるのだが元の姿は一向に変わることがない。 微動だにせぬ不動心を貫く…

老いのひとこと

次の日も高橋川の馬替中橋欄干に立つ。 期待を込めて川面を見れば居るではないか番いの金魚が今日も居るではないか。 決して留まることを知らない、スイスイ動くのでデジカメでは至難の技だ。 焦点が合わずそれらしき赤き物体を捉えたがピンボケに終わった。…