2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

老いぼれへぼ教師の回想記《66》

剣の理法を修錬して、剣技としての刀法に重みを増してゆけば当然のこととして段位とか称号の類は後ろから付いてくるであろう。 そして、その段位に相応しい人間剣士としての味とか風格とか良識なるものがおのずと身に付きましょう。 不肖わたしは、一人の人…

うらなりの記《65》

穴水町中居の旧家を誇る河原家は海沿いに建つ大きなお屋敷であった。 二階の大広間に通された。潮風が通り抜けていた。 いつの間にか、最上座の雛壇に飾られていた。 当家の遠縁の方々も一堂に会してご臨席に及んだ。 余りにも多勢に圧倒され肝をつぶされた…

老いぼれへぼ剣士の夕雲考《62》

此の神聖にして深遠なる領域を、ただただ私如き盆暗者が単純至極に両断してみてもナンセンスかもしれない。 夕雲と一雲の子弟間には『相抜け』が成り立ち、この両者は聖なる剣者であることが証明された。 処が、一雲と圓四郎の子弟間には『相抜け』が成り立…

独り言

暗黒の中に光明を どんなに下らない事であっても、真実を知りたい。 やがて消え去る身なるが故、猶の事焦る気持ちでそう思うのです。 手短に、その願いを適 (かな)えさせる番組が愛川欽也のあの報道番組に違いない。 今日の愛川さんは前回と異なり本来の覇気…

独り言

天からの贈り物 言い古された言い種ではあるが、実に憤慨遣る方なしだ。 春到来と共に道端の残雪溶けて、にょっきり顔出すフキノトウならいざ知らず、なんと犬の糞! クソー!クソンタレー! あちらにもこちらにも、もう足の踏み場もない。 あわれだ。はずか…

独り言

衆議院予算委員会のテレビ中継をみた。 政治主導を豪語する与党閣僚の腕の程を、ハラハラしながら視聴するもよし。 はたまた、間断なく攻撃の手を緩めることなく攻め捲くる野党陣営の毒舌にタジタジの体で防戦一方の与党陣地を、片目を手で覆いながら恐る恐…

老いぼれへぼ教師の回想記《65》

呆れるほどいい加減な奴です。 貴様は何処まで如何様野郎か!喝! またしても、此処でチョンボを告白せねばならないとは苦しい限り・・・ 通常、初段受審には級審査一級の資格が要る。 ところが、わたしは一級資格を持たずに段審査を受けてしまった。 実は…

独り言

アオサギが呟きました。 とうとう、河川改修が始まりましたと。 たしかに、堆積した中州に植物が物凄く繁茂していました。 芦とか葦など水生植物は小鳥たちの隠れやでありねぐらそのものであった。 とりわけ、カルガモの親子が草陰に見え隠れするのどかなる…

うらなりの記《64》

昭和34年ころの野町広小路 有為転変の劇的変遷に翻弄されたのは、わたし一人ではなかった事は確かなのだが、“うらなり“なるが故に環境順応力が一番問われたのは此のわたしではなかっただろうか。 それは紛れもない事実であった。 その六 高橋家の相続(3…

独り言

どうしても愛川欽也のパックインジャーナルが気になって仕様がない。 欽也さんには失礼だが、最近とみに覇気を欠き意気消沈した素ぶりが目立ち一層気になる。 留まることなく繰り出すあの饒舌が、一瞬はたと途絶え虚ろな目で宙をにらむ。 この番組が身売り…

老いぼれへぼ剣士の夕雲考《61》

剣の理法を修錬すれば、行き付くところに人間形成があるのだろう。 剣の理法を修錬するとは、剣技たる刀法を究めることだろう。 刀法を究めれば、ようやくにして人間形成に到達し得る。 つまり、人間形成が相成れば心法をも修錬した聖なる剣者に成り得る。 …

独り言

副賞米俵一俵とは驚き 一点を見据え沈思黙考する紅顔の若武者がいた。 石を投げる掛かり手は、無言の気合い。先陣を掃き清めながら、凄じい気合を込めて突っ走る人影ふたつ。 三者一体となり勝負にでた。この三位一体の戦いがとても美しく新鮮なものに映った…

独り言

先日、カーリングのテレビ中継を見た。全日本選手権で中部電力チームが優勝していた。 ルールはからっきし解らなかったが、画面に引きつけられ虜になってしまった。 不思議な魔力に引きずり込まれ、陶酔境へと誘われてしまった。 わたしは、氷上での静かな…

老いぼれへぼ教師の回想記《64》

かほく市宇ノ気町の町おこし地域振興策は町ぐるみ地域ぐるみ総出でスポーツとりわけ剣道に並々ならぬ力点を置く。 その力量は全国レベルにある。 可愛い坊やから学生諸君に混じって、若いアンちゃんもおとっちゃんもお年寄りまでもが挙って汗を流し稽古に暇…

うらなりの記《63》

秋田県とか富山県の持ち家率が80パーセント近くあって高いらしい。 終戦直後の平均的持ち家率は50パーセント程度であったのだという。 我が高橋家は、わたしの知る限り蛤坂、池田町、泉寺町、桜畠とずーと借家住いであった。 借家というより借間住まい…

老いぼれへぼ剣士の夕雲考《60》

剣を遣う剣技としての刀法ならば形とか組太刀が仕組まれ代々修錬の積み重ねが可能ではあるが、こと心法で剣を遣うとすればその秘伝奥義を口伝または伝書にして代々継承されねばならない。 修錬の中味次第では重大な齟齬を来し、必ずしも正確に伝承され得な…

老いぼれへぼ教師の回想記《63》

明治村の旧四校無声堂 着任早々の四月天皇誕生日にあたる祝日に旧城内キャンバスの金大剣道場へ高鳴る胸中を極力抑えながらエントリーメンバーをものものしく引率したことを今以って覚えている。 金大旗争奪戦に参戦する栄誉を、今以って忘れはしない。 選…

独り言

CS放送に朝日ニュースター愛川欽也のパックインジャーナルがある。 来る3月いっぱいで姿を消すのだという。淘汰されるのはなく、惜しまれつつ消え去るわけだ。 根強いフアン層の支援を尻目に親元企業は身売りをすでに決めたそうだ。 歯に衣着せぬ物言い…

うらなりの記《62》

伊藤達家由緒書きにみる大橋源左衛門 信長から秀吉そして家康へと動いた戦国動乱期に、我が高橋家の御先祖大橋源左衛門は伊藤大垣城主の家老職としてデビューした。 故あってか、西軍石田軍に加勢したことが元で急激なる凋落の道を辿り、江戸藩政時代には辛…

老いぼれへぼ剣士の夕雲考《59》

富永半次郎というお方はシャカの仏法から、仏教とゲーテを比較検討したり、とにかく広範にわたり日本文化を掘り下げられた。 わたし如き凡夫には縁遠い高邁すぎるお方である。 その富永先生が、太平洋戦争の真っ最中に剣客針谷夕雲をば最も見識高き人物であ…

独り言

たわいない呆れた愚痴 こんなことにしか活路が開けない 気が回らない 雪よ降れ もっと降れ 老いの気骨を発き出せ 老いの階段下りるより 老いの階段昇らねば スコップ振り振り投げ捨てて いつの間にやら下手投げ 右下手を会得せり 雪の合間に一服し 天の恵み…

老いぼれへぼ教師の回想記《62》

内灘砂丘の一角でションベンをひっかけてきたようなものだ。 もっとも、瞬時にして大地に吸い込まれ、時は流れた。 その間、日本海に押し寄せる怒涛の荒波に翻弄させ身も心も千ぢに砕けた。 雄々しくおのれ自身に挑戦し、幾つかの試練に耐え抜いたが、遂に…

独り言

四月から武道科が必修科目になるという。そのほとんどが、柔道を選択するらしい。その根拠は、手軽に胴着一着の負担で済むからだという。 ところが最近になって安全面への配慮が手薄との指摘に、当局は付け焼き刃的ににわか講習会に躍起とのこと。 死亡事故…

うらなりの記《61》

このスナップ写真は、母としが 『一 (はじめ)』をあやしている貴重な一枚。 三枝叔母には、夫と長男をもぎ取られた断腸の想いがひしひしと伝わる。 いまや、この三方 (さんかた)ともどももうこの世にはいない。 その五 母とし(16) 村本家の人たち=その…

老いぼれへぼ剣士の夕雲考《58》

前回にも述べるように古文書読解力乏しき悲哀を再認識せざるを得ない。 極めて悲劇的な局面、圓四郎が師一雲を打ちのめし「相抜け」相成らんと書き表す触りの部分だけでも此の目で確かめたいが敵わない不甲斐なさにげっそりなのだ。 処が先日県立図書館より…

老いぼれへぼ教師の回想記《61》

ろくでもない回顧録を振りかざして何になろう。恥知らずの愚か者めが! お粗末トドマツジュウシマツなのだ。 その五 挑戦と試練挫折の河北台(9) 士族の商法=その9 卒業に必要とする単位取得と教職課程の中でも社会科の教員免許に関わる単位は難なく取…

うらなりの記《60》

初道茂樹氏とは高校同期である。教職の身で在られたことは窺がってはいたが疎遠の極みであった。 その彼と、六十年振りの再会であった。 何と、叔母の家の真ん前に初道宅があったというわけなのだ。 独居の身を囲っていたわたしの叔母を案じて、家庭菜園で…

老いぼれへぼ剣士の夕雲考《57》

川村秀東は自著「辞足為経法前集」の中で師真里谷圓四郎義旭が先師小出切一雲を「相打ち」にて打ち負かし、終ぞ「相抜け」は成就し得なかったのだと記述したという。 恥ずかしながら、わたくしは明き盲 ( あきめくら )同然で古文書は読めない。 従って、キ…

老いぼれへぼ教師の回想記《60》

六十年前のあの当時、新聞にて南米未開の新天地ウルグアイへの移民を誘う記事に出くわしことがあった。 貪るように目をやるうちに、生まれてこの方体験し事のない異様なる心情がエレキとして全身に走った。 居ても立っても居れない熱い思いを即刻行動に移し…