独り言

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副賞米俵一俵とは驚き
 
 一点を見据え沈思黙考する紅顔の若武者がいた。
 石を投げる掛かり手は、無言の気合い。先陣を掃き清めながら、凄じい気合を込めて突っ走る人影ふたつ。
 三者一体となり勝負にでた。この三位一体の戦いがとても美しく新鮮なものに映った。
 わたしが見る限り、素晴らしいファインプレー、心うならせるフエアプレーには周囲から拍手が湧き上がり戦場を和ませる。
 確かに歓声も混じるが野卑な雰囲気を醸し出すようなことは決してなかった。
 心唸らせる美技にはおのずと拍手が湧き上がるが、決して相手の失策には無反応。
 況してや、“今だ”“打て”“前へ出ろ”“さがるな”などの低俗な声援が飛び交う田舎道場とは全く異なる雰囲気があった。
 洗練された紳士的プレーがとても印象的だった。
 
精神一到何事か成らざらん」
 この言葉を地で行くカーリングは日本武道と一脈相通ずる、共通する価値観を見出した次第です。・・・静かなる氷上での格闘技・・・
 うら若き彼女たちは、いかなる手段で以ってあの精神力を培っているのだろうか。
 いかほどの厳しき精神修行に精を出しているのだろうか。
 
 あとで知ったことではあるが、カーリングはイギリスジェントルマンが編み出したのだという。
 道理で英国人気質に満ち満ちていることに納得できる。
 確かに、徹頭徹尾勝つためにプレーするが、決して相手を負かす為だけに戦うのではないのだという。
 不正な行為を極端にまで忌み嫌い、敵陣に気を遣い思いやる雅量の深さは流石といえる。
 武士道精神が脈々と流れる、日本人好みのスポーツと見て取った。
 だから、飽きずに最後まで見通せたわけなのだろう。