2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

老いのひとこと

医者いらずのアロエ君、下手をすれば樹高数メートル、葉の長さが1メートルに及ぶ大成長を遂げるのだと聞くが我が家のアロエ君は至って矮小で生気がない。 それもその筈、何せ何年間も植え替えを試みた記憶がない。 誠にずぼらで大した無精者だ、みな狭い鉢植…

老いのひとこと

デジカメの写真をスマホへ移したい。 孫から手解きを貰いながらも初っ端で躓き動きが取れない。 半分諦めていたところへ今度は息子から助け船が入った。 小一時間ほどPCの前で操作を繰り返す内に何んと見事に成就させてしまったではないか。 取り立ててI…

老いのひとこと

義妹の葬儀に際し健康保険証にお薬の類、がま口にスマホとデジカメを携行した。 或る意味状況を的確に判断する認知機能には別段問題はなさそうだ。 ところが豈図らんや矢張り判断力に重大な落ち度があった。 義弟をはじめご遺族にと記憶写真係を買って出てス…

老いのひとこと

三面記事に立憲民主党の喜成市議会議員が酒気帯び運転で逮捕されたと伝える。 統一地方選を前にて事の重大性を感知した当市議は逸早く辞職願を提出したという。 公人として有るまじき行為に大きな責任を痛感し、況してや今地方選を直前にして事が全国的に波…

老いのひとこと

小っちゃくて可愛らしい茶碗のことを姫碗と云うらしいが知らなかった。 別段作ろうと思ったわけではなかったが期せずして姫碗らしきものに仕上がって仕舞いました。 当初の狙いはメシ碗だったのが口縁が広がらずに単なる茶碗に化けてしまったわけだ。 それで…

老いのひとこと

農作業雑記 其の一 大根の後作にジャガイモを植える。 松下店から「男爵」と余り聞き慣れない「アカネ風」を各々1kgを求め1/2に切り分け数えれば42個になった。 生来、至ってがめつい欲張り屋さんは与えられたスペースに42個全てを植えねばなりませんと並…

老いのひとこと

無断掲載 近所のお寺さんの寺門に壁紙が貼り出された。 「人と生まれたことの意味をたずねていこう」と書いてある。 人として此の世に生まれて来た意味を自問自答して見なさいと佛が語り掛ける。 人として此の世に生を賜った意味合いを考えてみても良い考え…

老いのひとこと

甲冑は防具に外ならずさながら鎧兜を身に付け道場に立つが如し。 取り分けスチール製面と旧式竹胴はずっしり重い。 最早蹲踞は恥ずかしながらも敵わない。しかし遠慮なしに若き剣士たちに懸かりゆく。 もっぱら切り返しと正面打ちに精進する。 若き剣士たち…

老いのひとこと

我らが盟主岸田首相がキーウを電撃訪問したと新聞は伝える。 とは云え辛うじてG7議長国としてのメンツを保ったに過ぎなかろう。 果たして衝撃的な電波が全世界を駆け巡ったのであろうか。 此の時に至り男と男が面と差し向い、眼と眼を直視して感極まりハグ…

老いのひとこと

陶板に挑む。 山岡鉄舟の明言 晴れて好し 曇りても好し 富士の山 もとの姿は 変わらざりけり を葉書サイズの大きさに納め縁取りを施した硯屛仕立てにした。 硯の傍に立てて風除けに塵や埃の舞い込むのを防ぎ墨汁の乾きを嫌うのだという。 どうしたことか古代…

老いのひとこと

半日がかりの脳作業が相当堪えたらしく昼めしを摂れば炬燵に足突っ込みバタンキュー、珍しく二時間の午睡をむさぼったがそれでも何かしら物足りなさに気付く。 やっぱり遣り残しの石踏みを忘れていては気が済まない。 5時を知らせるチャイムを聞く、タカちゃ…

老いのひとこと

ジャガイモを育てる場所を確保するための段取りを思案しそれを実行に移す。 これぞまさに脳作業そのものです。 ・バイクに跨りガソリンタンクを畑へ ・ビニールシーツで包装された冬装束を剝ぎ取り給油し始動を確かめる ・自家製の腐葉土と苦土石灰と鶏糞を…

老いのひとこと

売れ残り商品の大量処分が問題になる時代に余りにもそぐわないドケチなお話ではあるが風変わりな御仁が此処に居たのです。 外でもない実に狂気じみた脳ミソの持主が農作業ならぬ脳作業に精を出す。 去年の秋に収穫を躊躇ったブロッコリとキャベツの株から成…

老いのひとこと

朝には紅顔なれど夕べには白骨となってしまいました。 義妹の命がかくも容易く消え去るものか其の実像を今更のようにまざまざと見せ付けられた。 70年の人生と云うより3月10より14日までの短い人生の幕を儚くも閉じたのです。 彼女にとっては慈母ならぬ厳母…

老いのひとこと

9日に義妹を見舞い10日に入院を見届けたのが最期になってしまった。 治療の甲斐なく彼女は14日の早朝に息を引き取った。 何ゆえ敢えておのれの死に場所を病院のベットだと見定めたのだろうか。 いやそうではない、間違いなく本人はいずれは治寮し無事自宅へ…

老いのひとこと

正直のところ判断に迷う。 貝原益軒vs和田秀樹の養生論戦に正直戸惑う。 腹八分目が良いのかそれとも好物には目がないように致せばよいものか迷いに迷ってしまう。 和田先生の言い分に全幅的賛同し諸手を挙げて飛び付きたいけれど矢張りどうしてもヘモクロ…

老いのひとこと

四月を待たずに陶芸教室が開校した。 二か月ぶりに粘土の感触を確かめながら紐作りにて細口花瓶を作ってみた。 基本基礎を蔑ろにしたらロクなことがない。 基本のキの字から忠実にヒモを伸ばし輪積み作業を丁寧に入念に指先に力を込めた。 ゆっくりゆっくり…

老いのひとこと

お手製の急須を試用してみたが期待外れの失敗作に終わりがっかり悄気返る。 裏漏りが著しく急須の用を足さないのだ。 注ぎ口からお茶がそそぎ出る先に大半があふれ出るようにだらしなく流れ落ちる。 困ったものだ全く始末に負えない。 二煎目もダメだ、三煎…

老いのひとこと

お手製の急須を試用してみたが期待外れの失敗作に終わりがっかり悄気返る。 裏漏りが著しく急須の用を足さないのだ。 注ぎ口からお茶がそそぎ出る先に大半があふれ出るようにだらしなく流れ落ちる。 困ったものだ全く始末に負えない。 二煎目もダメだ、三煎…

老いのひとこと

突如、義妹が意識混濁の重篤症状に陥ったとの急報で再び家内と共にサンダーバードに飛び乗った。 いずれは誰しも訪れるであろう瀕死の窮状からの脱却を求めてみな必死の思いで声を掛け手を差し伸べる。 取り分け連れ添いの義弟からの愛情溢れる心尽くしの仕…

老いのひとこと

一人立ちしているつもりだったがわたしにはやはり支柱が要るようだった。 ところが其の支柱が突然にも捥ぎ取られてしまった。 支えが無くなり平衡感覚を失い同時に気力させも失いかけた。 生ける屍となりかけた。 おのれの非力さ無力さ不甲斐なさに今更のよ…

老いのひとこと

まるで他人事のように自分は「老人性うつ」とは関係がないと平気な顔でうそぶくのは甚だ宜しくはなかろう。 生来この傾向は持病の如く我が身には付きまとう。 青春時代の一時期にはほぼ一箇年を棒に振ったし現役晩年期には背広の内ポケットには依願退職書を…

老いのひとこと

寒い日は雨合羽を晴れれば色褪せたウインドウブレイカーを羽織り何時ものように裸足に草履がけでお出かけだ。 雪や霙とて決して厭うことはないが、積雪多き時はさすがにご遠慮申す。 そして、空一杯に青空が広がり降水確率零パーセントであれ必ずや雨傘を携…

老いのひとこと

今日も雲一つない絶好の日よりであったが無念ながら我が胸中は暗雲に閉ざされた。 例の如く無心で石踏みに興じて居れば何となく園児たちの気配に気付き目を上げれば手押し車に乗った年少組のお通りだ。 其の折に機転を利かせわたしから声掛けを致せば良かっ…

老いのひとこと

余りにも天気が好過ぎるのでフルコースを辿ってお目当ての石踏剣山をめざした。 途中、梅の花芽と神社の神様とにご挨拶を交わし裏道に入るが生憎老婦はいない。 其の突き当りに枇杷とダイダイらしき柑橘樹が背中合わせで育ち居るのだが珍しくも其処にロマン…

老いのひとこと

農作業雑記 我が農園の初仕事になる。 其の一 玉葱の追肥、教科書に依れば二月中に止め肥を施さねばならない。 何本かは自然消滅して姿を消したが数えるほどの被害で済んで良かった。 厄介だけど根元の雑草を取り除く、中腰作業は一番堪えるがしかめっ面で耐…

老いのひとこと(58)

昭和10年の亥年にわたしは父忠勝母としのもとに生を給わった。 以来、役立たずの身、ただ無為無策の人生をひたすら無下に走り抜けた。 世のため人のためならず独り善がりな偏屈者は只々おのれを卑下する日々を送り通した。 ただそんな中、唯一の取り柄が我が…

老いのひとこと(57)

火葬に伏した人骨は骨の細胞にあるDNAをも焼失させるので遺伝子解析は不可能だというのだが、ならば一つ骨壺の時代鑑定が面白かろうと気が付いた。 何せ成瀬家から津田家へ養子入りした近三は極めて世話好きではばしい性格が想像に難くない。 妙典寺寺内…

老いのひとこと(56)

56) 妙典寺の境内には津田近三が建てた二つの墓石が並び居る。 その一つが巌のような半山の墓でありもう一つが近三自身が建てたおのれの墓石そのものになる。 近三にとっては妻にも外喜雄・饒の愛児たちからも先立たれ衷心より弔意を籠めた此の墓を建てたの…

老いのひとこと(55)

津田近三に纏わる自分史の最終ページは一応結末をみたので幕を引いた。 事実、先回の記述を以って此の件より足を洗い身を退き何よりも其の折には日付を打って「完」の文字を添えたのです。 処がなんとわたし以上にしぶとき気骨あふれる人物が突如現れた。 外…