2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

老いのひとこと

加賀の国は真宗王国と云われる。 今でも県民の9割が真宗門徒だと聞く。 わが実家も真宗善行寺の門徒に違いない。 だが分家したわたしには寺がないのだが成り行き上わたしもその仲間内になるのかも知れぬ。 それにしても全く信仰心なく呆れるほど無頓着なま…

老いぼれの夕雲考≪135≫

口が腐っても云ってはならぬこととは承知の上ながら、それは恐らく世俗の目からすれば、まさしく八百長のように映ったのだろう。 科学的に理性の目で観察すれば、神懸かりな技であり、能舞台での能役者の立ち振る舞いそのものに近かったのだろう。 恐らく当…

老いのひとこと

無断掲載 茶の間に居ながらにして朝鮮半島の北緯38度線を跨ぐ板門店の様子を窺い知ることが叶いました。 両首脳が歩み寄り笑顔で握手を交わす歴史的瞬間を目の当たりにすることができた。 ソウル近郊のプレスクラブにはどよめきが走り大きな拍手に変わった…

老いぼれの夕雲考≪134≫*

川川村秀東 ( ひではる )は自著「辞足為経法前集」の中で師真里谷圓四郎義旭が先師小出切一雲を「相打ち」にて打ち負かし、終ぞ「相抜け」は成就し得なかったのだと記述したという。 恥ずかしながら、わたくしは明き盲 ( あきめくら )同然で古文書は読めな…

老いぼれの夕雲考≪133≫

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(59) 無住心剣術を編み出した針谷夕雲は愛弟子小出切一雲と共に「相抜け」の業を確立した。 ところが一雲はおのれの弟子真里谷円四郎には「相抜け」の業は成り立たず何と「相討ち」にて打ち砕かれるという恥辱を味わう。 燦然…

老いのひとこと

速いものです50の手習いからもう既に30年。 細々ながらも竹刀を手にする幸せをしみじみ味わう。 近くの体育館が我が道場足を引き摺り腰を擦りながらも一人興ずる。 高が素振り然れど素振りと云えまいか。 素振りは基本中の基本、決して疎かには出来まい…

老いのひとこと

時の経つのが早いあっという間に一週間が消え去りまた次の週が巡り来る。 何んとか一日を無駄にしないようにと気を揉みながらもしがない日課をわが身に課す。 このようにして安っぽい我が道を行くしかない。 わが身を取り巻く有為転変する森羅万象を壊れてし…

老いのひとこと

咲きがけの 花ぞ石楠花 山の精 風そよぐ 揺らぐ蕾の あでやかさ 吾が背戸が 薄紅色に 染まりける 五分咲きの 可憐のままで 侍れけれ 石楠花や 花芽膨らむ 春うらら 咲き乱る 今を盛りに 春の宴 人知れず 咲くは誰がため 春の精

老いのひとこと

いい歳抱えて何にも知らない。 情けない。 インドの釈迦族の聖者シャーキャムニは生まれたときに付けられた本名がゴーダマシッタルタであったのだという。 シャキャムニは29歳で出家し35歳で悟りを開き80歳で入滅為された。 その入滅後、多くの弟子た…

老いのひとこと

高校時代に机を並べた友がとうとう病床に伏してしまった。 目を開けわたしを見て軽く頷いてくれたが会話はどうしても成り立ち得なかった。 極めて寂しく虚しい限り、残念至極だ。 一年前に見舞った折には面談室で結構軽口を叩いた其の友がまさか斯くも重篤に…

老いのひとこと

無断掲載 奇しくも東大出の秀才がお二人揃ってテレビの前で頭を下げ「不徳の致すところ」と謝罪会見をなさる。 一方のお方は差ほど悪びれる様子なく事実を否定し提訴の構えすら露わにされる。 片やもう一方のお方は神妙に懺悔の気を露わに遂には涙を流して謝…

老いのひとこと

他の人が書いた著作物を断りもなく勝手に盗んで恰も自分が書いたように世に発表することを盗作と云うらしい。 此の事とは少し違うがよく似た行為をわたしはしてしまったことになる。 鶏小屋のやっさんが手塩に掛けて育てた野菜苗を何の断りもなく勝手に畑に…

老いのひとこと

年寄りだから詐欺まがいの勧誘電話には充分に予防線を張って待機していた筈でした。 俺だけは絶対にオレオレには騙されまいと固い信念でおのれに言い聞かせていた筈でした。 ところが何のことはない先方の甘言にまんまと嵌まってしまったも同然ではなかった…

老いのひとこと

無断掲載 脱獄犯の天才的逃亡術にはみな固唾を呑んで見守る。 もう一つ天才とバカは紙一重と云おうか東大出の秀才官僚によるセクハラ紛いの一大騒動が日本国中を震撼させる。 霞が関の超エリートの中でもトップの座に君臨する御仁が週刊誌上を賑わせている。…

老いのひとこと

高尾城塞群というが其処は起伏にとんだ林道が網の目のように走り竹林がどこまでもつづく。 先日のやっさんとのドライブの最中に何の変哲もない根株を一つ拾うてきた。 樹径10センチほどの樹木を根元からチェンソーで伐採し根っ子だけは地中に埋もれていた…

老いのひとこと

加賀の一向一揆の主戦場となった高尾城塞群の中をさ迷い歩けば乙な物に出逢った。 とは言え当時の武具や装身具、陶器の破片などではなく只単なる木片の一部だから笑わせる。 一見、流木のように窺えるが此処は高台なので城谷川の支流の谷川からは離れていよ…

老いのひとこと

高尾城の裏手には往時の砦のような城塞が数多く点在するらしいが素人目には全く判別はし難い。 此の高尾城塞群のはずれには坪野・清瀬・平栗らの村落が取り巻いている。 林道を走らせ平栗いこいの森のカタクリ群生地を目指した。 生憎、あの時期はまだちらほ…

老いのひとこと

取り立てて身辺整理を思い立ったわけではない。 余りにも天気が好いので日向干しがよかろうと竹刀修理に用いた柄皮や弦の類を片付けていたら折り畳んだ紙片が出てきた。 見れば第23回県下新春森本剣道大会の参加申込書ではないか。 今や51回を数え何と2…

老いのひとこと

難攻不落の安倍牙城にとうとう火の手が上がったようです。 あちらからも此方からも幾本かの火柱に見舞われ目下のことろはもっぱら火消が余儀なくされている。 一国の城主への固い忠誠心は忖度と云う絆で一致団結するやに見えたが意外や意外予期せぬ事態が勃…

老いのひとこと

さくらはもうとっくに散り果てた。 これは十日ほど前の旧聞に過ぎない。 高尾城のふもとに住を構えながらこれぞまさに灯台下暗しと云えましょう。 桜の名所高尾城址見晴らし台まで今年も登って来た。 20万の一向宗徒に包囲された守護富樫政親は敢え無く自…

老いのひとこと

鶏小屋のやーさんに誘われて春山ドライブに出掛けた。 ドライブと云っても軽トラックに二羽の鶏と共に同行させて貰ったことになる。 と云うのは山小屋に囲った鶏たちを豪雪被害で餓死させてしまった弔いだと云う。 いくら家畜であれ飢えと寒さに耐えきれず事…

老いのひとこと

今日は花祭りお釈迦様もこの寒さに震え上がられましよう。 元気なものです小雪舞う中お年寄りたちがオイッチニオイチニとラジオ体操。 8時半ころ突然空掻き曇り辺りは夜の気配、あれよと云う間に一瞬の稲光と共に物凄い雷鳴が轟きわたる。 と思いきや次は何…

老いの回想記≪133≫

その七 いばらとて 花芽つきしや 高尾台 国鉄民営化も裕次郎逝去も眼中になし 今の世は一時も目を離すことなく各種各様の様々な情報が入り乱れ交錯し合っている。 そういう時代背景の中にわれらは存在する。 そうであるが故にプライバシーに属する裏情報や個…

老いのひとこと

桜の花が咲きほころんだと思いきやもう散り初める。 額谷の体育館を住処とする住人で紙飛行機研究家の「あーさん」から琉球朝顔の苗木を二鉢も戴いた。 昨秋の頃、此の「あーさん」のお心遣いでわたしも挿し木の小鉢を戴いたにも拘らず真冬の管理に失敗し枯…

老いのひとこと

こんなしみったれた話しをして何の益があろうことか。 度々コマーシャルで三浦雄一郎や加山雄三が出て来て元気溌剌とした雄姿が映し出される。 此のCMを見て皆さん方は自分も肖ろうと「セサミンEX」錠を飲み始めるのでありましょう。 斯くして長寿国日本…

老いのひとこと

老いのひとこと

心が折れてしまいました。 がっかり気落ちしました。 悲しく寂しく憤りすら込み上げる。 血の通う生命体が奪われました。 迸る樹液が小枝の末端まで届けられ小さな蕾が少しづつ膨らみ今可憐な花弁を此の世に提供したばかりの幼気ない命が何者かにより抹殺さ…

老いのひとこと

隣町の公民館で前田家墓地についてのお話を聞いてきた。 「金沢南部丘陵歴史夢街道」の 出発点である加賀藩主前田家墓所についてのお話でした。 そこは何度となく足繁く訪れる野田山墓地そのものだったのでとても興味を惹いた。 前田家一族の84基に及ぶ墳…

老いのひとこと

お彼岸の日を逸したので春の陽気に誘われながら野田山へ足を向けてみた。 一週間ほど前のことでしょうか。 春の息吹はまだ遠く眠り扱ける。 目覚めの好いのが一本、小堀家と伊藤家にまたがる山桜が今を盛りに咲きみだる。 大自然の真っ只中、誰に媚るでもな…

老いのひとこと

久し振りに鶴寿園の教養講座に顔を出す。 お坊さんのお説教を聞く会に出席してみました。 わたしには格別お贔屓にたす宗派が在るわけもなく只何となく知的な刺激が戴けないものかとつい足が向いてしまうのです。 此の日の題目は「人生の四苦-生老病死を乗り…