老いのひとこと

イメージ 1




速いものです50の手習いからもう既に30年。


細々ながらも竹刀を手にする幸せをしみじみ味わう。


近くの体育館が我が道場足を引き摺り腰を擦りながらも一人興ずる。


高が素振り然れど素振りと云えまいか。


素振りは基本中の基本、決して疎かには出来まいぞ。


大技で刃筋正しく気剣体一致を旨とせよ。


いつもおのれを戒める。


 


 


或る時ふと「木刀による剣道基本稽古法」に目をやればその初っ端に「右足を一歩踏み出しながら大きく振りかぶって正面を打つ」とある。


何気なくぞんざいに只振りかぶるのではなく、振りかぶる先に先ず右足が攻めの気勢で前方へ動く動作が在ることに気付かされた。


これは大発見である。


 


此の事を先人たちにも尋ねた、そして「右足攻め入り正面打ち」の域に漸く辿り着いた。


甲斐清治や西野悟郎先生らのお名前も知り得た。


ネット動画で範士の先生が黙々と右足を大きく攻め込んだ一拍子打ちを演じていられる。


これぞまさに目から鱗ではないか。


遅ればせながら余も与からんと余念がない。


剣先動かさずにするすると右足を攻め込みながら一拍子で正面に行く。


右足の攻めが剣先の攻めに連動するべく意を込めてやってみる。


これぞ素振り、下手糞ながらも面白い。