2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

老いぼれの居合稽古《3》

その3 樋入りの現代刀備中の源祐光は小気味よく刃音がする。 樋がない新々刀勢州の古江清秀は微かにしか聞き取れない。 刃音すれば如何にも斬れそうで素人受けするらしい。 でも科学的に分析すれば、刃音そのものは空気振動に過ぎず高い音がすれば空気抵抗…

老いぼれの独り言

四半的弓道 一昨日は少しばかり雪が積もった。道路はいたる所で渋滞していた。 融雪される幹線もこの日はノロノロでした。 九時過ぎにようやく到着、神社の境内は除雪車で取り払われていたが、何と道場につながる十間ばかりの空間にすれ違い可能なだけの通路…

老いぼれの独り言

ほんの気持ちだけなんがです・・・ 孫に金を贈与することのできない年寄りたちの心中を逆撫でし愚弄したも同然、実に憤懣遣る方なしだ。 2500万だか1500万だか知らねーけど、そんな大金自慢じゃないけど逆立ちしたって出て来やしませんぞー。 年寄り…

「孫旅」の思い出《4》

「孫旅」の思いで=その4 3 駅の名前と乗り換えの苦労話しの巻 この度のケイタの冒険旅行はJRの電車と東京都の営団地下鉄に、大変お世話になった。 何度も何度も、乗り換えをした。分からなことがあると、じいちゃんはいろんな人に道案内を尋ねていた。…

雑草園顛末記《25》

㉕沢庵確保 11月28日、初冬の晴れ間を縫って大根を収穫した。 上手く云ったもの、“親はなくても子は育つ”何ら手間暇掛けずに雑草と共に放置したダイコンではあったが健気にもみずみずしく成長してくれた。 況してや、三年以前の古い種よくぞ陽の目を見…

老いぼれの独り言

2009春場所 横綱日馬富士は小兵な関取です。 でも勝負に徹する真摯で冷徹なまでの面構えには舌を巻く。 全身全霊で一点に絞り上げる集中力には惚れ惚れしてしまう。 心技体一致の妙技には、神業としか映らない。 体低くしてガチンとぶち当たったその瞬間…

うらなりの記《111》

⑰今、棺の中の母の死に顔を目の当たりにして、あのとき母が足繁く私を見舞ってくれたそのときの母の顔が髣髴として思い出され衝動的に感涙を流してしまったのである。 母は誰に憚ることもなく私を見舞った。 でも私の目には母はやはり隠れるように目立たな…

老いぼれのタイ行き

タイ国ツアーに参加して=その8 タイに来てタイ式マッサージを知らずして立ち去るのも口惜しいことだと思う。 タイミングよく義弟からお声が掛かり誘いに乗ってしまった。 バンコク市内の日本人街の一角に赴き、金銭面での物色が始まった。 120分300…

老いぼれの独り言

夏場に山間の渓谷へ足を踏み入れると突然オロロの大集団に襲われる。 吸血アブの異名がある通り誰しもパニックに陥るほどの怪物だ。 巨大な蚊取り線香如き発煙筒でいぶす以外手がない。 しかし、其処は大自然の真っ只中深山の景観があり何より空気が真新し…

老いぼれの夕雲考《109》

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(35) 邪道に流される正統性=然るに師たる者は ㉘【道学に入て修業すると云ふは、其名利の意を離れて我執を捨て天性の理に本づき、月月年々を經て君子盛徳の場へ攻入る工夫第一也、天性に本づく風情を見せて、人慾の私を我を…

老いぼれ教師の回想記《112》

その六 石垣の 陰に潜みし 将中や 礼に始まり礼に終わる=その5 教育界に国家再建の為に身を挺して捨石と成り得る人材が育たなかったのか。 いや育たなかったのではなく、戦後に恒常化し正に年中行事と化したイデオロギー論争に伴う不毛の対立の陰に骨のあ…

老いぼれの独り言

ユニセフ募金とお年玉 テレビでもユニセフ活動をPRする画面を見る。 メール便の郵便物にもよくお目に掛かる。 また、ユニセフ本部から募金要請のメールが度重く入る。 その度毎に後ろ髪を曳かれる思いで等閑に付す以外手がない。 決して無視し座視したつ…

老いぼれの愛犬日記《22》

母なる大地での最後の寛ぎ ㉒道行く人に 2怒鳴り散らすひと イヌも感情の動物だ。散歩を少々怠ったり、故もなく叱責したり冷たくあしらったりするとイヌなりにストレスとして受け入れ苛立ちの感情を露わにする。 道行く人に吠えたりした。イヌ仲間にももの…

老いぼれの弓事始め《24》

㉒10月22日 幾つかの課題を克服した暁にして初めて、28メートル先の的を射なくてはならぬと己に言い聞かせ、また納得もしていた。 巻き藁に向かって、留意すべき諸点を念頭に打ち捲くっている時、後ろからお声が掛かった。 巻き藁も大いに結構だが、…

老いぼれの独り言

体罰を語る 体罰暴行事件を機に桜宮高校は全ての部活動をば自粛したとの 報道を見た。 押し並べて殆どの公立学校が宿す致命的体質つまり隠蔽体質と事勿れ主義体質は、此の事件を契機に白日の下にさらされた。 当然な成り行きとして社会的風当たりは辛辣さを…

老いぼれの独り言

行き付けのいつもの体育館へ足を運んだ。 お馴染みのKさんがロビーのフロアーをウインドクリーンのような特殊な用具で掃き清めていた。 昨日は中学生のバスケットボール大会の関係でしょうか何時になく汚れが激しいのよ、とおっしゃる。 成るほどこれは凄…

老いぼれの独り言

桜宮事件が連日報ぜられる。 若き命を死に至らしめた教官の暴挙は余りにも浅ましすぎる。 許しがたき愚挙であり、もはや論外だ。 殴打を繰り返した当事者本人は平然と弛んだ志気を鼓舞せんがために為した必要悪なりと開き直ったという。 愛用のネクタイで非…

老いぼれの独り言

地鳴り欄に、愛犬の死を悼んだ投稿があった。 67歳の男性の方で、四人の息子に恵まれたがこの愛犬は娘同然に受け入れていたのだと云う。 クリスチャンでいられるのか、諦めていたバージンロードの夢が適えられたとまでその感慨を切々と述べられている。 …

老いぼれの北海道行き《2》

北海道紀行 二〇〇五年秋 何とも気障で高慢ちきな鼻持ちならんことを抜かしやがる奴がいたものだ。 困ったものだ。 ② 当たり前なことだが北海道へ来た以上はルンルン気分で観光地を巡り歩くことも確かに不可欠なことに違いない。 それにしても、一世紀半の…

老いぼれの居合稽古《2》

その2 横一文字に抜きつける。居合の生命であり最大の眼目だ。 むかし、故末岡敬正師匠と共に長土塀小学校の校庭で不要となった芭蕉の樹を試験台にそれを試みたことがある。 三寸ほどなら切り離すことは適うにしてもその切り口を刃筋通りに一文字に事を為…

孫旅」の思い出《3》

さすが高2の孫は照れくさげに苦笑い 「孫旅」の思い出=その3 2 セイスモザウルスの巻 ケイタは夢にまでみた恐竜博の会場、幕張メッセの大きな9号館を目の前にして、心臓がドキドキするのがよくわかった。 ケイタは行列の先頭から7番目だったが、アット…

雑草園顛末記《24》

こんな荒れ地に根付きましょうか ㉔タマネギ植え付け 11月5日タマネギの苗植え付け完了、サツマイモ畑がタマネギ畑に一変したことになる。 道理にかなった輪作ならいざ知らず、手当たり次第にこき使えば物言わぬドジョウとて悲鳴を上げることだろう。 痩…

老いぼれの独り言

柴山潟 寒空の 向こう海ぞや 湯船かな 湯の宿の ラウンジライブや 冬深ける 露天の湯 明け初めて湖面 小雪舞ふ 片山津で今井竜のライブを見る。 聞き馴れぬ名である。 六十年配の今井竜さんはギター片手に語る様に詠い吟ずる。 歌っているようだが単なる歌で…

うらなりの記《110》

⑯ つい先日、テレビでうつ病への対処法を映していた。 今や十五人に一人の割で罹患者がいるのだという。 でも、修正型電気けいれん療法が普及し治癒率がアップしたという。 麻酔薬や筋弛緩剤を投入し苦痛を和らげ骨折等の障碍が皆無だという。 逆に捉えれば…

老いぼれのタイ行き

タイ国ツアーに参加して=その7 この日ノイさんは、最大の観光スポットである虎寺は時間の都合で止む無く割愛され、質素に佇む一つの尼寺にわたしたちを案内して呉れた。 大自然に溶け込むように広大な寺領が漠然と広がる。 境内と云う感覚はどこにもなく…

老いぼれの夕雲考《108》

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(34) 邪道に流される正統性=然るに師たる者は ㉗【早く師の目に入らば、左様の輩をば流を追放すること専用なるべし、始終名と利とを離れぬ名利の心あるくせに、必ず少しの所にわる我の強き者なれば、如ㇾ此の輩はいかほどに…

老いぼれの独り言

● 拝殿に 弓起こし如き 初詣で 《元旦には倶利伽羅不動尊を息子の車に便乗し参詣した。 今年は昨年ほど霊験あらたかな気には成り得なかった。 ついうっかり、修験者の僧がお札やカレンダー、ダルマの置物のコマーシャルを打っているのを耳にしてしまい一瞬…

老いぼれの独り言

●初稽古 打ち合う響き 床揺らぐ 《二日県武へ初稽古に赴いた。両刀づかいとはゆくはずもなく居合の部にしぼり参加する。 三十名を越える精鋭たちが参集していた。 静寂の中、空気を断ち切る鋭き羽音を四方八方から捉える。 技の実力を囲う名士たちに取り囲…

老いぼれの独り言

老い先、限られた身である。 だんだん気持ちが焦り始めている。 今の内にやって置かなけば損をする。 だんだんさもしく浅ましいた年寄になつて行くのがよく分かる。 残余の気力を振り絞っての行状記である。 ● 主去りて 手綱残せし 年の暮れ 《使い古した此…

老いぼれの独り言

手作り手書きの賀状 印刷会社へ注文を依頼して内需拡大に寄与する手もあっただろう。 その方がカラフルで見栄えはよい、何より手間暇かからず言うことはない。 さらには、アベノミクスに呼応し日本経済3%成長に大いに貢献いたしましょうぞ。 はたまた、機…