#その他趣味

老いのひとこと

先日のこと英信流の奥義は初発刀にこそあるというブログ文にお目に掛かった。 その折には何故かしら政岡壱實・末岡敬正両師匠と遙か遠く彼方に間々接的ながら中山博道の御三方のお名前に想いを致した。 丁度60年むかしになる。 わたしは末岡先生に手を引か…

老いぼれの夕雲考≪137≫

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(61) 針谷夕雲の又弟子の弟子に川村秀東なるものがいて自著「辞足為経法前集」のなかで夕雲の剣法を「能く中るものは能く外れ、能く外れるものは能く中るとなり。・・・・・我は能く外れてでる故に我が太刀は能く敵へ中るとな…

老いぼれの夕雲考≪129≫

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(55) 小出切一雲が著わした「劒法夕雲先生相傳」には温良恭倹譲 ( おんりょうきょうけんじょう )の倹の字を謙に置き換えられており、又顔回を顔子と書き直してあったりして一雲の学の深さがうかがい知れるのです。 何とも高尚…

老いぼれの夕雲考《128》

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(54) 当方不學者に付よくわからぬが夕雲流剣術の剣理には六識六塵六根清浄という般若心経の教義が脈々と流れるという。 小出切一雲は老荘の教えから仏教の経典まで世の東西を他わぬ深い学識の持ち主であった。 当然ながら「空…

法定の事≪11≫

法定の事=長短一味 その2 冬には万物みな眠るがごとく死せるがごとく息をひそめているが生気だけは臍下丹田に確と内蔵している。 古流剣術には足切りの技はあったという。 打太刀の足切りを仕太刀は鎬で防御する、剣の攻防ではあるが鎬で受ける先にお突き…

老いぼれの夕雲考《126》

夕雲流剣術書 小出切一雲 誌(52) 小出切一雲の冷徹なる観察眼で捉えた哲学的処世訓と辛辣なる箴言が散りばめられていやしまいか。 【故に一切の學問は、見聞覺智在て辨口のかしこき者、當流には第一嫌也、見聞は耳目より入るなれば、大概は意に止て意の…

老いのひとこと

此れは「陶板による表札」の完成時のイメージを先取りした写真です。 目下、鋭意制作中なのだが少々奇抜な構想に我ながらしてやったりとほくそ笑むのです。 例の野田山で倒壊した上溝桜の大木を処理した折にそっと隠匿しておいた切れ端の活用を思い立ったわ…

老いのひとこと

1年遅れのパンフレット 羽咋市の歴史民俗資料館が主催される「土器作り体験会」に是非参加してみたかったので申し込んでみた。 もちろん金沢在住の老輩者だと年齢まで添えて申し込んだのだが先日の事担当官から受け付けましたとの朗報が届きました。 何んと…

老いのひとこと

家の前の城谷川の濁りは一進一退しながらも今日も続く。 その濁りを辿れば手取川の支流尾添川に流れ込む中の川の仙人谷で起きた土砂崩れだという。 新聞によれば一億年前の火山の噴火でできた「濃飛流紋岩」の地層が大崩落を来たしたのだという。 恐竜の時代…

老いのひとこと

頭のてっ辺がスキスキ、自作の土鈴を被せてカンムフラージュ 陶器で手作りしたランプシェードが出来上がった。 電気の笠のことでありつまりは単なる電気スタントに他ならない。 元よりわたしの考案ではない、ご近所のお寺さんの本堂脇に在るのをついチャッカ…

老いのひとこと

“おーい船方さん船方さんよ” と窯の中から呼ぶ声を・・・麗らかな初夏の日に耳にした。 その時に舟形鉢への挑戦を思い立った。 絶好のチャンスが到来した。 窯当番と云う絶好のチャンスがやってきた。 厚紙で型枠を作って流し込めばよかろう。 いとも簡単に…

弓事始め《37》

「武芸十八般」の言葉のようにむかしの武士はいろんな武芸に長じていなくはならない。 中でも取り分け、「弓馬の道」と呼ばれるようにイの一番に弓を手懐けねばならなかったのでありましょうか。 また、弓足軽の言葉のようにむかしは重宝な存在であったので…

老いのひとこと

先日の県武での一連の出来事がトラウマとなって最早再起不能と相成ってしまった。 まさに白旗を掲げた敗北宣言に等しい 情けなく不甲斐ない我が身にげんなりげっそりするばかりだ。 跪坐の姿勢から両足踏ん張って立ち上がろうとしても如何せん動きが取れない…

老いのひとこと

ニュースを見ていたら愛川欽也さんと町村信孝さんが体調不良で入院なされたやに伝えている。 御両人共々夫々の分野においては重鎮として君臨為されその道の第一人者であられた。 ところが今此処に、実に取るに足らぬ下らぬことにうつつを抜かすやからが一人…

老いのひとこと

どうもこうもない此の跪坐なる行為に拘り捉われてしまったようなのです。 文字通り足が危ういのです。 差し迫った課題の一つは、膝を活かせなくてもよい兎に角跪坐らしき姿勢を保ったまま出来るだけ多くの時間を自分の物としなくてはならない事なのだ。 物の…

老いのひとこと

此れはまさに弱音を吐き愚痴を独白したことになりはしまいか。 此れはまさに「左進右退」と「起左座右」の世界の出来事にすぎません。 つまり、弓を志した以上は左の足を先に前へ出して歩み後ろへ退くには右の足から下がることが要求されるのです。 また、座…

老いのひとこと

18日に向けて特訓に次ぐ特訓、敢えて自ら一念発起し志を立てた以上は退路を断つ思いで意地を張らねばなるまい。 ところが、強がり強気一点張りで事に当たるが何分寄る年波にはどうしても勝てそうもないのであります。 弓の鉄則は左進右退です。 右足半足退…

老いのひとこと

漸くにして受審を決断した。 18日には県の武道館へ赴く事となった。 時期尚早とは思うもののもう既に三か年が過ぎた。 もう待てないだろう。 八十路に差し掛かる前に兎に角審査だけは試して置きたい。 真実もう後がない事はおのれ自身が一番よく分かる。 …

老いのひとこと

ボーリングの在り方を貶したり中傷したりする気は毛頭ない。 先般は独り善がりな年寄りの一面的なしかも薄っぺらで安っぽい一見解を掲載してしまいました。 ピンを倒すことが敵わない実力の無さを棚に上げて独善的な言い掛かりを口にするなんて以ての外で下…

老いぼれの独り言

半人前の洟垂れ小僧が今更武道精神を云云してみても始まらぬことぐらい百も承知だ。 考えて見れば戦後一時期少年剣道が隆盛を極め野球やサッカーを凌ぐ少年剣士たちの多くが町道場の門を敲いた。 世の親たちの多くは我が子に剣道を学ばせれば「良い子になる…

老いぼれの独り言

相も変わらず只ひたすら黙々と巻藁の前に立ち巻藁に向かって射放つ。 目の前にある大きな巻藁なら狙わなくても中る。 そもそも弓の世界では的を狙ってはいけないという哲理がある。 高邁で高尚すぎる教義なので未だ理解が伴わない。 巻藁なら別段狙わなくて…

老いぼれの独り言

2009春場所 横綱日馬富士は小兵な関取です。 でも勝負に徹する真摯で冷徹なまでの面構えには舌を巻く。 全身全霊で一点に絞り上げる集中力には惚れ惚れしてしまう。 心技体一致の妙技には、神業としか映らない。 体低くしてガチンとぶち当たったその瞬間…

老いぼれへぼ剣士の独り言

Rokusuiとは疎遠となってしまった。 もはや幽霊会員となってしまった。 不甲斐なさを寂しく悔い入る次第なり。 せめて名だけでも留めんと鏡の前にて 独りシャドー稽古。 居合いを抜き、老いし虚ろな姿を 映して、暫し眺むる。 ”過ぎたるはなお及ばざ…

下手糞老いぼれ剣士の独り言

マイケル・ジャクソンの命日に因んで わたしはマイケル・ジャクソンについてなにも知らない。 益してや、ガッパになって陶酔するほどのフアンでは元よりない。 一時は、醜聞に近いゴシック記事に惑わされたりもした。 でも、何故かしらテレビの画面には惹き…

下手糞老いぼれ剣士の夕雲考《12》

青梅錬心館でご活躍なされた故荻野弘先生より頂戴した小川忠太郎述「剣と禅」はわたしの愛蔵本になっている。 此の本のもとを辿れば、明治の初めに鉄舟、海舟、泥舟らが在家の者でも禅を学ぼうと円覚寺の老師をお招きして両忘会なる組織をお作りになった事に…

下手糞老いぼれ剣士の夕雲考《10》

直木三十五氏は昭和9年に43歳の若さでこの世を去った。結核性脳膜炎だったという。 実に夥しい数の著作物の中で何故かしら一際「剣法夜話」に惹かれた。 此れは昭和30年に世に出た。没後20年空白の期間について市立泉野図書館、県立図書館、更には金…

下手糞老いぼれ剣士の夕雲考《9》

高木健夫の「二十四人の剣客」の中には夕雲の名はない。上泉から三代下った鹿島神傳直心陰流第四代道統者を名乗る小笠原玄信斎の弟子の一人としてわずか二十数行の取り扱いで紹介されているに過ぎない。 況してや、「相抜け」の極意には一切一言も触れられた…

下手糞老いぼれ剣士の独り言

二人の孫たちとお稽古が出来た。 今日は最良の日なり。天の与えし回合に感謝する。 見栄えよく立ち振る舞うことも大事だが兄妹共々面を被り打ち合うことに大きな意義があった。 これ程、無上の喜びを感じ取ったことはない。 これ程の果報者はどこに居ようこ…

下手糞老いぼれ剣士の夕雲考《8》

甲野善紀は夕雲をどのように観察し評価したか=その2 現代の論客甲野善紀は無住心剣の針谷夕雲を物の見事に切り捨てた。完膚なきまで打ちのめし論破された。 剣の術技が伴わない心法だけの剣術は根無し草同然世に定着するは難し、いかに鈴木大拙が肯おうが…

下手糞老いぼれ剣士の夕雲考《6》

針谷夕雲と小田切一雲が編み出した無住心剣は日の目を見ることなくこの世から敢え無く消滅した。 でも、その時代の大きな流れに恰も逆らうように挑戦状を突きつけた英断は実に尊いし高く評価されてもよいことだ思う。 依って、このわたしが稚拙で果敢無い論…