老いのひとこと

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家の前の城谷川の濁りは一進一退しながらも今日も続く。


 その濁りを辿れば手取川の支流尾添川に流れ込む中の川の仙人谷で起きた土砂崩れだという。


 新聞によれば一億年前の火山の噴火でできた「濃飛流紋岩」の地層が大崩落を来たしたのだという。


 恐竜の時代と云うのだからテラノザウルスの化石の破片が泥水と共に家の前まで流れ来ないとも限らない。


地学の事などまったく珍紛漢紛なのでネットで調べると美濃地方から飛騨地方にかけて分布する酸性火山岩のことであるらしくどうも花崗岩とか石英とかに関係がありそうに思える。


さらに調べると「流紋岩」のことを別名「石英蛇紋岩」と表すという。


すると、ふと陶芸教室でのお勉強で「蛇紋岩」のお話しを聞いたようなうろ覚えがあるでさらに進めると何のことはない陶芸用の粘土には確かに此の「蛇紋岩」の成分が含まれている所まで到達した。


という事は今以って崩落中の「濃飛流紋岩」が流し出す泥水は粘土の水に他ならないではないか。


1億年前の遠き昔のお話しが身近な粘土細工に勤しむ陶芸の事に見事直結したではないか。


卑近な話が家の前の泥水をバケツに汲んで沈澱を待てば間違いなしに陶芸用の粘土を生成できることになる。


1億年前の粘土に違いなかろう。


更にもっと驚くべきことに先日訪問した鳥越村の河合鉱山で頂戴した「ロー石」のサンプルも広い意味では「蛇紋岩」「流紋岩」に含まれることを知った。


目下、乳鉢にて乳棒を掻き混ぜて「ロー石」粉末を作成中なのでいずれバケツの底に沈澱した「流紋岩」粘土と共に捏ねてその陶土で是非一大傑作に挑戦してみたい。


夢のような話だが夢を持つことは決して悪くはない。