老いのひとこと

桑子アナの「クローズアップ現代」で高齢者の運転免許証返納問題をクローズアップしていた。

さてはNHKも高齢者に対し「自主返納促進推進団体」のお先棒を担ぐかと危惧いたせば本来の公正中立さが担保されていたので安堵した。

返納どころかむしろ真逆な「運転寿命」を永らえる事の現代的意義を解説していたのには驚いた。

免許証返納に伴う「要介護率」漸増をグラフにして明示したのだ。

此れまさに和田秀樹学説を実証する核心的場面であった。

固唾を呑んで注視したが「和田秀樹」も薬の「多剤併用」も「副作用」による薬害も「エビデンス」なる医学専門用語にもさすがに触れることはなかった。

NHKも矢張り大手製薬会社に忖度したのでありましょう。

しかし、NHKが高齢者の免許証自主返納の風潮に疑問符を投げかけたことは極めて画期的な快挙ではなかったか。

 

要は、高齢者ドライバーがおのれの運転能力を客観的に適正により冷静に判断し、文字通り自主的に決断すべき問題なのだ。

周囲がとやかく干渉し強要する筋合いの問題でないことを桑子アナはやさしく説諭して呉れたような気がした。

 

 

老いのひとこと

横柄と云えば横柄、無謀と云えば確かに無謀だった。

シルバーマークの着用は70歳以上には義務ではないが「努力義務」との規定があるのだ。

此の男、罰則の規定がないことを好いことにして何と二十年間も放置した傲慢なる小悪人だ。

CAROLに乗り換え一箇年間、其の間一度だけ接触事故を仕出かしたものの辛うじて事なきを得た状況下にはあるのだが、刻一刻として加齢の度合いは進む。

冬場に入り天候不順がつづくなか、正直我が身の運転能力にも明らかに劣化の兆しを自覚するようになった。

発着時に必要以上の緊張感が走り全身が硬直する、ブレーキペタルの足の位置を何となく気にするようになってしまった。

遂に決断に至る、最寄りのダイソーにてシルバーマークを求め前後に貼った。

 

もうスピードは出そうにも出せない、安全運転ではない最早此れは超慎重運転だ。

堂々としたノロノロ運転だ。

 

 

 

老いのひとこと

高峰譲吉博士には大変申し訳ないが博士の学説に反して消化酵素のタカジアスターゼで激しい腹痛に襲われ辛酸を嘗めた特異体質のご老体此処にあり。

 

確か60代の頃だったか、大根おろしで腹痛を起こしましたと平丸先生に申し出れば威厳あるしかめっ面の先生が高笑いして、“それは無いでしょ”とジアスターゼの医学的根拠を説くと聞かされたことを今も覚えている。

先生には分かって貰えなかったが眞實その実体験者であったのです。

つい先日の事、全く同じ症状を来たして仕舞った、何十年に一度の災難に又またお目に掛って仕舞ったのです。

お馴染みのf氏から見事に育った総太大根を戴き、家内は早速先切りにしニンジンや昆布をまぶせてサラダ風酢の物を作って呉れた。

元より大の好物、美味いので調子に乗って箸をつっつく内に次第に腹部に異変を来たし“シマッタ”と気付いたが全て後の祭りであった。

大量摂取が、あの時のあの症状を今また再現して仕舞ったのだ。

腹部が縮み上がる焼けるような胸やけが襲い来る、水様の唾液が無性に口中に広がり込み上げる。

嘔吐を催したのでバケツを携え横に伏す、脱水症状かと水道水をがぶ飲みし暫し安静に致せば次第に苦しみが遠のいてゆく、大事に至らず助かり申した。

念のため、バケツ持参で寝床にもぐる。 

 

「過ぎたるは及ばざるが如し」何事も適量、ほどほどに無茶喰いは禁物なりき。

 

 

老いのひとこと

修理が済んで「対話くん」が戻って来た。

此の程度の喜びで余は十分に満足だ、平々凡々とした生活のリズムの中で笑顔が込み上げてくる歓喜の場面は滅多とアリャしない。

だから何日振りかで此の「対話くん」と再会できて安堵し胸なで下ろす。

伝票には「変換ケーブル」「イヤホンマイク」を更新しましたとある。

此れは言うまでもなく、修理には至らず新しい部品に取り換えたとの意味だろう、よく見れば新品同様のようにも覗えた。

試聴いたせばバンバンだ、コメンテーターのお声も満更でもない、幸せホルモン「セレトニン」がミルミル分泌するではないか。

 

思い当たる節がある、TVのスピーカー前に設置した「対話くん」の補助マイクがケーブル線に繋がれて少し離れた食卓上のアンプに連結する関係で時折家内がケーブル線を足に引っ掛け補助マイク共々飛び跳ねた。

その折の物理的ショックが破損の原因かも知れない。

以後十分に足元に注意して「対話くん」を労り丁重に取り扱う細心の配慮を致さねばならない。

それを家内にお願いするしかない。

否そうではない、もっと抜本的な対策を講じなければなりません。

ケーブル空中線を張ること自体極めて非合理的だ。

其処を改善いたさねば話にならないのだ。

さあ、無い智慧を出そう。

同じ轍を踏んではならないのだ。

 

 

老いのひとこと

初雪をもたらせた寒波も退き久し振りにお日様のお出ましだ、めっぽう寒いが身が引き締まる。

鈴木大輔アナと藤山一郎さんにお目に掛ろうと所定の位置に立ってみれば前方西のお空にはそれは大きな大きなまん丸い残月が見下ろし居る。

風雅なる朝の佇まいのなか、おもむろに「新しい朝が来た希望の朝だ・・・此の胸を此の香る風に開けよ」・・・とソレ・オイッニオイッチニ手足を動かすのだ。

何んと爽快なることや、今日も満足に動く此の五体に感謝の意を表して、ふと背後を振り向けば高尾の山々に赤々燃ゆる日の光。

 

季節も情景も異なるが

「菜の花や  月は東に  日は西に」を彷彿とす。

蕪村の名句に肖ろうと

「初霜や  朝日は東に  西に白き月」とは

此れ無様だ、話にならん、やれ恥ずかしや。 

 

 

 

老いのひとこと

無断掲載

実に他愛のない荒唐無稽なる迷文が此処にあり、全く意味不明でナンセンスなのである。

 

三つのセンテンス

*其の1

ラジオから流れるオルガンの音を

スカートの女が耳で聞いている。

 

*其の2

大砲にタケノコを詰めて発射すれば

オートバイに乗るライオンに命中せり。

ライオンはベットに伏せり。

 

*其の3

バラを持つニワトリが見舞いに来る。

其のバラの花に止まるテントウ虫から

ブドウが現われた。

ブドウに物差しを当てて切り

フライパンで焼いて

ペンチで盛り付けました。

 

*1より

「ラジオ」「オルガン」「スカート」「耳」以上4個

*2より

「大砲」「タケノコ」「オートバイ」「ライオン」

「ベット」以上5個

*3より

「バラ」「ニワトリ」「テントウ虫」「ブドウ」「物差し」

「フライパン」「ペンチ」以上7個

合計16個

 

此の16個の図柄を瞬時にして見詰めて記憶に留め、それをば瞬時にして吐き出す、此の芸当が要求されるのです。

そんなこと出来ようはずがない。

 

此れ記憶力伝授の達人からの御知恵を拝借、遊び心で頭の体操ボケ防止なんと面白いことか。

 

 

老いのひとこと

我が家は築43年の時の経過に耐えて今なお健在、入念に手を入れた立派な棟梁・得田工具店の賜物なのだ。

自慢は土壁に格天井に雪見障子になろう。

徳田庭師に雪吊りを依頼し見栄を張った時代ももう過ぎ去った、今や見る影もなく落ちぶれ果てて剪定はおろか草ぼうぼうの荒地と化した。

そんな我が庭園を殊更何ゆえ以って雪見障子をば開けて眺めましょうぞ。

 

「栄枯盛衰・盛者必衰」の譬え通り最早此の雪見障子は無用の長物と化したのです。

 

ところが家内は立派だ、健気にも全てを承知の上で此の雪見障子の張替作業に取り掛かる、為さねばならないと言い張る。

気の早いことに「立つ鳥跡を濁さず」の譬え通り、やがて必ずや訪れるであろう、来るべき其の日のために備えるのだと言って聞かない。

取り敢えず、和室の4枚から取り掛かる、ガラス窓を遣ってしまえば第一巻の終わりなので慎重の上に慎重を期す。

水道水で紙を剥がし、乾かしそして張替え、4×2=計8枚、中腰作業は難儀だ、腰が疼く病める、机にもたれてしゃがみ込む。

無心で助手を相務めた。

晴れた好い日だったので仕事は気持ちよくはかどった。

 

考えて見れば、此れ明らかにわたしらの終活に他ならないことに気付いた。