老いのひとこと

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“おーい船方さん船方さんよ”


と窯の中から呼ぶ声を・・・麗らかな初夏の日に耳にした。


その時に舟形鉢への挑戦を思い立った。


絶好のチャンスが到来した。


窯当番と云う絶好のチャンスがやってきた。


厚紙で型枠を作って流し込めばよかろう。


いとも簡単に捉えて寸方も取らずに先ずは取り敢えず「たたら」を繰り抜いて厚さ10ミリの船底を


作りました。


その上に厚さ7ミリの「たたら」で船べりを取り巻けば瞬時にして出来上がる。


しかし、予備知識のないものが見様見真似で試行錯誤を繰り返しながらも独力で作業を繰り出すことはやはり正直大変でした。


未知なる大海原へ独り漕ぎ出したに等しい。


でも次第に形が整えられ原形を留めるように仕上がっていけば自ずと無上の悦びが湧き出ずる。


創作する事の醍醐味を満喫できたのでした。


8時半から12時半までの正味四時間がアッと云う間でした。


云うに云われぬ充実の一時でした。


上級生の名には値しないが2年生に進級しおのれの技量の変化にそれとなく気付いた一時でした。


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