老いのひとこと

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18日に向けて特訓に次ぐ特訓、敢えて自ら一念発起し志を立てた以上は退路を断つ思いで意地を張らねばなるまい。


 ところが、強がり強気一点張りで事に当たるが何分寄る年波にはどうしても勝てそうもないのであります。


 弓の鉄則は左進右退です。


 右足半足退いて着座し跪坐の姿勢となる。


 間を置かずに左膝を活かした姿勢を取り揖を執り行う。


 のみならず、弓の世界では此の跪坐から膝を活かした姿勢が随所でみられ大きな意味を宿すのだという。


 つまり、武器である弓を持つ左の膝を少しばかり床面より上げて空間を作り膝を活かすことにより敵の奇襲に備えるのだというのです。


火急を要する事態には直ちに左膝を立てて起ち上がり弓の末弭(うらはず)を敵の眉間か喉笛目掛けて突き刺さねばなるまい。


武人の武人たる由縁が此の膝を活かす行為に今以って脈々と活かされているのでしょう。


事の顛末を居合に転化してみた。


そう云えば、居合では正座の姿勢からおもむろに右手が柄にいき刀を抜きつつ膝頭をよせ瞬時ながらも跪坐の姿勢となり同時に右膝を活かしながら右足を大きく踏み出し鞘引きよろしく横一文字に敵眉間を急襲する。


なるほど、此の初発刀の中に間違いなく正座から跪坐へ、そしてほんの僅かばかりの仕種ではあるが右膝を活かす動作が加味されていることを知った。


武器を手にする右の膝を活かす所作は確かに武道に相通じる共通点に違いはない。


しかし、この様な詰まらぬことに感心していても始まらないのはないか。


兎に角、此のわたしの行射の様はなっちょらんのである。


長時間にわたる跪坐の姿勢も膝を活かす姿勢も全然お話しにもならぬくらいお粗末なのだ。


あと1週間で此の困難な課題をお前さんはちゃんと克服できるのかね・・・