老いのひとこと

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他の人が書いた著作物を断りもなく勝手に盗んで恰も自分が書いたように世に発表することを盗作と云うらしい。


 


此の事とは少し違うがよく似た行為をわたしはしてしまったことになる。


 


鶏小屋のやっさんが手塩に掛けて育てた野菜苗を何の断りもなく勝手に畑に植え付けて恰も自分の畑のように振る舞っている。


此れは盗作とは云わないにしても果たして何と云うべき愚行なるや。


 


地主に当たる鶏小屋のやっさんから一畝の畑を借り受けるわたしは小作人になろう。


 


小作人が地主の畑を断りももなく勝手に使って平然としている。


と申すのも実はもう既に繁忙期に突入した地主さんには田起こしや竹の子山で手一杯、畑の事はほったらかしなので此の小作人は気を利かせてみたことになる。


指示待ち人間は宜しくはないので積極果敢に気の利く小作人振りを発揮してみたかったのです。


掘り起し石灰元肥に畝づくり、そして手で穴ぽこを掘り堆肥と化成肥料を撹拌しサヤエンドウ苗を押し込めばそれでよし。


もう手慣れたものです、これで十分労働の歓びを味わうことが叶うのです。