老いのひとこと

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取り立てて身辺整理を思い立ったわけではない。


余りにも天気が好いので日向干しがよかろうと竹刀修理に用いた柄皮や弦の類を片付けていたら折り畳んだ紙片が出てきた。


見れば第23回県下新春森本剣道大会の参加申込書ではないか。


今や51回を数え何と28年前の出来事になる


1990年は平成2年わたしはまだ現役で強豪新化館チームを相手にお見事な出小手を頂戴したことを今でも思い出す。


タクシードライバーであられた柴田さんに巻き技を喰らいわたしの竹刀は道場の天井にまで舞い上がったことを鮮明に思い出す。


放送局にお勤めの中山さんはあの当時は塾頭でわたしたちの鑑そのものでした。


酒豪であられよく二次会の締め括りにご自宅まで押し掛け呑み且つ多くを語ったものだ。


大学の教官であられた石井さんにはよく仕込まれた。


稽古の後よくミーテイングに誘われたものだ。


高等数学のオーソリテイとは思われぬ温厚な剣士であられた。


監督の増田さんはあの当時相当の御高齢で別の意味でわたしらの鑑のような存在であられた。


此のオーダー表を眺めるに付けこれらの方々は既に他界され天国のお人となられてしまわれた。


やがて間もなくして参ります。その折にはあの往時同様掛かって行きますので是非お相手くださいませ。


今を精いっぱい、彼の方々の分まで気合いを込めて打ち込まねばなりません。


 


当時の師範、谷口譽策先生の剣道歌の歌詞も出てきたが余り歌った記憶がない。


でも、武專流の猛烈なる切り返しを徹底的に叩き込まれた記憶はまだまだ明瞭に我が体内にとどまるのです。