どうしても愛川欽也のパックインジャーナルが気になって仕様がない。
欽也さんには失礼だが、最近とみに覇気を欠き意気消沈した素ぶりが目立ち一層気になる。
留まることなく繰り出すあの饒舌が、一瞬はたと途絶え虚ろな目で宙をにらむ。
この番組が身売りされ姿を消す愛惜の念つのるもさることながら、それ以上に此の日本丸の行く末に思いを馳せてのことだろうか。
日本国中がみな政権交代に夢を託して新生日本国の新たなる門出に大いに胸を膨らませた。
処が意外や意外、新政権は頓挫に頓挫を重ね、いよいよ座礁も避けられそうもなさそうだ。
行く先々に暗雲垂れ込め、閉塞感どころか窒息感すら覚える。
そういったさ中に、もはや此の世から追放されたと思いし前代の遺物が今再び甦らんとしているではないか。
はたまた、エセ龍馬龍馬まがいの船中八策案があちこちで踊りはじめ先陣争いまで遣り出す始末。
どさくさに紛れて、はたして日本丸は何処へ行ってしまうのか。
あうあ、もうあきらめるしかない。
いかにどんなに、はねこちゃしても所詮はこんなもの。
“幸子の幸は何処にある”赤色エレジーのメロデーが遠くから聞こえてくる。
軍靴の音こそ聞こえねど、微かに“汨羅 (べきら )の淵に波騒ぎ” のような旋律に胸騒ぎを覚える。
今此処で、なにゆえ国のもといを変えるのかと・・・
もうすぐ此の世と縁を切るわれらろーとるはそれでいいかもしれない。
あきらめがつくかもしれない。
しかし、何と言えどもこれからの若き人たちのことを思えばやりきれない。
決して、あきらめていけないことになろう。
いまこそ、日本人同士が日本人の本当の叡智を本気で寄せ集めてより良き日本国の行く末を考えださねばならないのではないでしょうか。
やはり、愛川さんにがんばっていただくしかない。
そうでしたね愛川さん、民主主義はのろまで鈍臭くもどかしいものでありましたね。