独り言

イメージ 1
 
 
アオサギが呟きました。
とうとう、河川改修が始まりましたと。
たしかに、堆積した中州に植物が物凄く繁茂していました。
芦とか葦など水生植物は小鳥たちの隠れやでありねぐらそのものであった。
とりわけ、カルガモの親子が草陰に見え隠れするのどかなる光景はもはや望むべくもありません。
さきほど、ブルトーザーがけたたましく震えながら堆積物を水草共々根こそぎ掻っ攫えていってしまいました。
今はやりの危機管理よろしく、突然の集中豪雨に伴う浸水事故を未然に防ごうというのでしょう。
川床の障害物は除去され、滞りなく川は流れはじめました。
ただ、両ぎしのコンクリートの壁があらわに剥きだしになってしまいました。
殺風景に様変わりした辺りのようすに気を留めながらよくよく見ると、河原にアオサギが一羽翅を休めているではありませんか。
静かに歩みを進めて近づいてみたが、一向に離れようとはしない。
揺るぎない姿勢で、じいっと佇む巨体とわたしは至近距離で対峙してしまったのです。
めずらしい事である。目線があっても逃げようともしないのです。
サギは何かを呟きはじめたようです。何かを訴えているかのようにも見えます。
確か今年は、コップ18を数えるはずでしたねとサギはいう。
地球温暖化は待ったなしの喫緊の問題でCO2削減で大騒ぎしてますね。
生物多様性の脅威は、他人事ではありませんよ。
われら鳥仲間とて例外ではないのですよと・・
ご存知お通り、サギ仲間のトキ君はレッドリストどころか既に絶滅してしまいましたね。
みんなあなたたち人間様が地球環境と自然環境をないがしろにしたからではないでしょうか。
みどりの大切さ分かってくださいよ。緑を守ってくださいよ。お願いしますよ。
アオサギは懸命に哀願しているかに見えた。
今朝、犬の散歩がてら目に涙を湛えるアオサギ君と無言の会話を交わした次第なのです。