老いのひとこと

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17日雪、本日のシベリヤ寒気団は気温マイナスを予告しながら的が外れ重たい湿雪で典型的なべた雪になった。

でも鉛色の雪雲が垂れ北風が舞う。

ご丁寧にも今日もお出掛けだ。

合羽のフードを深々と被りうつむき加減でとぼとぼ車道の隅をいく。

踏み込む足元はぐちゃぐちゃで余り心地はよくない。

今日はこんなことがあった。

前方不注意で反対車線を走りニアミス寸前に急ハンドルを切り事なきを得た。

此れによく似た歩行者同士の正面衝突事故を辛うじて免れたという笑えぬ話だ。

小雪まじりの寒風を避け首部(こうべ)を下げて道路の右端をゆけばぬっと得体知れぬ黒い物体がわたしの眼前に急接近する。

寸でのことで体を左へ躱し衝突だけは避けた。

見れば顔を隠すように頭巾をかぶる小柄な老婆ではないか。

わたしは一瞬「太々(ふてぶて)しき無礼者」と吐き捨てようとしたのだが考えてみればお互いさまではないか。

先方さんもきっと何んと「図々しい間抜けな耄碌爺メが」と思ったに違いない。

今朝のテレビは不要不急の外出は控えなさと云うていたはず。

こんな日には年寄りはやはり炬燵で茶でも飲んでいればよかったのかも知れない。

こんな日はカラスもスズメ一羽とて居なかった。

夕刻には気温降下し粉雪に変わった。