老いのひとこと

拙宅はT字路の角地に面するので雪道でのトラブルは絶えない。

除雪車は入るものの除雪ではなく差ながら圧雪車のように踏み固めて行くだけ。
従ってマイナス気温下では凍み固まり何の支障なく車は往来する。

ところが先日の土曜日は気温摂氏10度で雨が降る。

瞬く間に路面緩み湿雪と化す、幾ら冬タイヤとて溝部が雪面に喰い込まず前進せずに空転すれば車体が沈みお腹がつかえてしまう。
万事休すと相成る。
誰しもドライバーは此の最悪の事態を避けようとドライブテクニックを駆使して脱出を試みる。
大方は事なきを得てバイバイと去って行くのだが中には運尽きる車も出て来る。
翌日曜にも二件遭遇する。
除雪の手を休め手助けせざるを得まい。
又しても丸スコ携え飛び付き前輪のバンバー下を穿り出す、圧雪は手強い難儀だ腰が痛い、
只々「お互い様」の呪文を唱え耐え忍ぶ。
子供を助手席に乗せた若きパパさんは「自分は冬道には自信があった」でも
「今日は参った」
「自信過剰が失敗の元でした」と歯切れよくわたしに語ってくれた。
「自分の失敗が彼方に迷惑を掛けた御免なさい」の意味合いにわたしは勝手に解釈し気持ちよかった。
もう一件はやはりご近所の方で携帯で助っ人を呼べば奥さんと娘さんが直行し家族団結の微笑ましい場面にも会えてよかった。
ご主人の代わりに奥方が丁重に礼を述べていられた。
明日から再び寒気団が急襲するとの予報が出た。
よし!