2020-03-13 老いのひとこと 誰からも制約を受けない自分だけの空間ほど心地よいものはない。 タイル敷きの軒下道場の周辺にも春の気配が忍び寄る。 土筆の坊やがにょっきり顔を出す。 嫌われものの銭苔が地べたにへばり付く。 やがてピンクに染まろう芝桜が覗き込む。 野焼きの煙が立ち込める。 枯れ枝を燃す野火が真っ赤な火柱をたてる。 かと思えば燻ぶって黒煙を揚げたりする。 白梅が今を盛りに咲き誇る。 長閑な山里の風情、春を待つ額谷はどこまでも静寂そのものです。