面白いことがあるものです。
畑仕事でひと汗かき一服いたす時ふとタマネギ畑に目を遣るとやっぱし薹が立っている。
とうとう御出ましかと近づけば薹ではなさそうだ。
よくよく目を凝らせば何んと小っちゃなカタツムリ君が木登りならぬ玉葱の茎登りの芸当の真っ最中ではないか。
タニシのようにも御見受けできる。
果たして誰に煽てられて変な珍芸にいたったものか。
ムジナかキツネか或いはガマガエルか夜の夜中の別世界で月見しながら語り合う。
きっと高らかに楽しそうな笑い声が夜のしじまに流れ渡ったことでありましょう。