老いのひとこと

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何年振りになることか記憶にはないのだが正真正銘のずぶ濡れの濡れネズミを身を以って体験した。

パンツも何もかも雨水がしたたり落ちる中意地クソを張って野良仕事に没頭した。

愚かにして下らぬことかも知れぬがFUKUDAさんの好意を無駄には出来なかった。

思い立ったら命がけで頂戴した里芋の苗を植え替えねばなりませんと一途に思い込み、夢中に執り組んだ。

当初は曇天ながら降ってはいなかったが間もなく夏の時雨が突然襲い来る。

雨にも負けず風にも負けずにマルチを切り裂き泥を掻き分け穴を掘り苗を差し込み蓋をする。

僅か七株に過ぎぬが其の間の時の経過の何んと長かった事か。

驟雨が通り過ぎた頃には農作業はもう終わっていた。

暫し待てば良いものを何んと要領の悪い奴がいたものだ。