老いのひとこと

f:id:takaotm1101101:20210422070500j:plain

好いことと悪いことが相紛れ乍ら人の人生は際限なく繰り広げられる。

最期の終着駅は此の上なき吉事に違いないのです。

 

歯が痛い最悪だ。

使い古した歯ブラシでごしごし遣ったのであろう。

どうも歯茎の傷跡に雑菌が闖入し炎症を来たし歯神経を刺激している。

医者へ参れば必ずtや抜歯の刑が下りるので痛いけど恐くて行けそうもない。

昼も夜も正露丸を一粒ずつ患部にそっと宛がい口に含む。

不快感を紛らわす効果は呪いが効いたかのように少しく和らぐ。

食べる具は恐る恐る入歯で砕き舌下するが全然味がしない。

機械的に胃袋へ飲み下す作業は決して愉快ではなく物凄く苦痛だ。

正露丸の殺菌と鎮痛作用に期待を寄せながら苦痛に耐え忍ぶ生活が此処当分はつづきそうだ。

農繁期ゆえ歯痛を理由に休む訳には行くまい。

目を凝らせば諦めかけていたジャガイモの芽が今にして漸く動き始めたようだ。

歯痛が一瞬消し飛んだ。

消えていた。

生きていて呉れて好かったわい。