老いのひとこと

f:id:takaotm1101101:20210708071124j:plain

夏草が生い茂りいかにもむさ苦しい。

今の内に毟り取らねばやがては手に負えなくなろうと重い腰を上げる。

40年前に建てた折に藤井造園がメインの石として配置した主石が年月と共に風化が著しくぼろぼろ状態に朽ち果てた。

其のくたばった岩を占拠しようと以前から居付く名の知らぬ植物の隣に今年は南天が芽吹いて平然と生きている。

無味乾燥な劣悪な環境を敢えて何ゆえ選択したのだろうか。

否そうではない、単純なことで木の実を啄む小鳥たちが偶々空中にて糞を垂れたに過ぎなかろう。

割れ目に吸い込まれた雨水を渇望し所構わずがむしゃらに根を張り小岩の劣化に拍車を掛けたのだろう。

やがて年月と共にさすがの小岩も植物たちに呑み込まれ消え失せるのでしょう。