老いのひとこと

農作業雑記

其の一

5月の連休を期して茄子トマト胡瓜の植え付けを為さねばならない。

ブロッコリー白菜キャベツの跡地に先ずは雑草を退治してから米糠籾殻に苦土石灰をばら撒き其の上に手作り腐葉土を被せてやおら耕運機を入れる。

一発で始動し事もなく運転するが間もなくクラッチが作動しないことに気付く、作動しないままUターンを試みる内にとうとうエンジンが止まった。

スターターロープを引くがどうしてもかからない。

動転した気を鎮めて繰り返すがダメだ。

チーフの大西さんに助けを求めるがクラッチの破損は修理店に出すしか手がないという。

実弟にも診断を仰いでみたがワイヤーが錆付き手の施しようがないのだという。

ああ悲しいかな諦めるしかない、天を仰ぐ。

昼食後さっそくホームセンター武蔵行きを決意し車に乗せようと本体を引っ立てようと幾ら力んでも悲しいかな持ち上がらないのだ。

悲嘆に暮れ打ちひしがれた姿で暫し佇めば又もや再び大西チーフが現われ助けて戴いだ。

畑友の仲間の温かい友情に今更のように気が付いた。

有り難く感謝した。