老いのひとこと

足踏み公園で用を足しバアバアスショップ84さんを横目でみて、惜しくも樹齢数十年を超す大櫻の面影を辿り、そして其のお隣に自称「スズメのお宿」がある。

最近は途絶えたとは言え嘗てわたしに気付き羽ばたくスズメたちにポケットに忍ばせた玄米を取り出しばら撒いたものだ。

其の平屋の住人にはついぞ拝顔するには及ばなかったのだが、其の内家財が庭に並べられたと思いきや到頭重機が入り解体し始めたではないか。

連日4台のダンプが横付けされ、その翌日には更地と化した。

 

空しく悲しい、形あるものの宿命を目の当たりにし胸が切り裂け痛む。

こう云う寂しい光景は性に合わない、幾年か後の我が身になぞらえ我が住屋の運命を彷彿とさせる情景に映って仕方がない。