老いのひとこと

敬老の日に因んで大阪の中1の孫から王羲之の蘭亭序を模写した臨書が届く。

コロナ禍の四か年のブランクは彼女に計り知れない長足の進歩を遂げさせた。

驚くべき成長を齎せたものだ、遂に足元にも及ばぬ大樹に育ってしまった。

 

王羲之が書聖であると同時に人生の達人で在り中国を代表する文人でも在り、恐るべき思想家でもあったとは知らなかった。

今更のようにひれ伏し額突くしかない、日本文化の母国たる中国を侮ってはならぬと信ずる。

 

願わくは王羲之を書写するだけではなく彼女には深奥なる古代中国を解き明かす旗手と相成らんことをひたすら希う。

 

出来得れば全文を読み下し深遠なる意味を意訳し解読できるように励んでほしいものだ。