老いのひとこと

荒天にかこつけて歩むべきところをサボって車にて石踏み修行を誤魔化しました。

何日振りかで冬空が晴れ渡ったのを機に今日は草履履きだ。

確かに劣化を意識する老化を更に意識する、足取り重し。

かと言っておのれを責めたり恨んだり藻掻いてみても仕様がなかろう。

歩きながらキッパリとおのれの老化を素直に受け入れるしか無かろう事に気付いたら返って気が楽になったではないか。

 

ナンキンハゼの紅葉は余り戴けない、もっと綺麗に化けなさいよ。

アケビの五枚の葉は、お前は常緑樹か随分元気だなあ。

電柱の蔭を根城にするワルナスビ君よ、悪びれずに黒い子宝を仰山見せびらかせ居るわい。

公園の芝生に狂い咲きした一輪のクローバーちゃんは此の寒さの中で雄々しく燃え尽きましたね、よく頑張ったねえ。

カエデの並木はみんな揃って思い切りよく衣を脱ぎ棄てて丸裸、少しは寒くはないかえ、暫しの辛抱だぜ。

せっかちなモクレンたちはもうちゃかり花芽を膨らませ居るわい、よくやるねえ。

色々ありがとう。