老いのひとこと

今に始まったことではないかも知れぬが和歌山でも名古屋でも血生臭い出来事がありました。
 受験に失敗した22歳の無職男、国立一期校に通うIQ抜群の19歳の女子大生此の二人ともやっぱし人を殺してみたかったのだろうか。
 其処まで追い詰められた精神的なストレスと抑圧され捻じれに捻じれたこころの深キズを隠し持っていたのでしょうか。
 こころの捻じれを解きほぐそうと彼の人なりに裸で素振りを為したり宗教説話に耳を傾けたのだろうか。
 それでも耐え切れずに人間の仮面を自ら叩き割って鬼になってしまった。
 憎むべき行為だけど哀れだ、不憫だ。
 遣り切れない。
 此の遣り切れない鬱々とした抑うつ感が所構わず漂っている。
 此の地球上のあちこちに漂っていて抵抗力薄き一部若者たちに罹患し蔓延し始めたのだろうか。
 或いはひょとして、彼の者たちはIS国の予備兵として秘かにトルコ経由で入国しても可笑しくはない存在だと云えはしないだろうか。
 幾ら第三の矢が功を奏し上場企業が2年連続で最高益を上げ景気判断を上方修正しようが片や一方でこころの病みに打ちひしがれた若者たちが介在する。
格差が拡大し偏見と差別が堂々と横行いたす以上は憐れなる不届き者は絶えることはないのではなかろうか。
 ゾーリンゲンと思しきナイフを翳す黒装束の覆面男の決定的場面を何処かの学校で教材として放映してしまったのだという。
 あの衝撃の場面を見た以上は終生忘れ得ぬ悪夢として付き纏うことだろう。
 ところが、和歌山の人も名古屋の人も此の悪夢を
IS蛮行同様に現実のものにしてしまいました。
 ISのテロは勿論怖いがそれ以上にISに類したISミニチュア版ごとき紛い物が日本国内に入り込む方がもっと怖い。
 何とかならぬものか。
 果たして道徳科設置で間に合うのでしょうか。
もっと有効な手立てはないものだろうか。
 
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