案の定、予期した通りの結果に終わった。
身の程知らずの無謀すぎる企てでした、ただ猛省あるのみ穴があれば隠れたい。
何とか無事に帰宅できたのも家内の同伴があったならこそ単独なら何処かの施設送り間違いない。
都会の雑踏を闊歩するどころか片隅をとぼとぼと足引き摺りながら顔面は引き攣りながら二三歩行ってはよろける様に立ち竦み休み休みの難行苦行だった。
直ぐそこの角っこまでタクシーを呼ぶわけにもいかずただひたすら吾身に独立と独歩を強いた。
ところが、むしろ左に杖を右手で重いスーツケースを引っ張れば不思議とバランス良く歩みがスムースなのだ。
二三歩が五六歩に五六歩が五六十っ歩に飛躍的に伸びて家路を辿る帰路には別人のように跛行する様を家内は笑う。
子どもと一緒でよほど家が恋しいのかも知れません。